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KISSは、1973年にアメリカ・ニューヨークのクイーンズで結成されたロック・バンドだ。Gene SimmonsとPaul Stanleyが前身バンドWicked Lesterを離れ、新しい方向性を求めて立ち上げたのが始まりで、そこにPeter Criss、Ace Frehleyが加わって現在よく知られる形になった。
2023年12月2日にはニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで最後の公演を行い、ライブ活動を終了した。その一方で、デジタルアバターを使った新しい形でブランドを継続していくことも発表されている。
KISSを語るうえで外せないのが、フェイスペイントと派手な衣装だ。メンバーはそれぞれ「スターチャイルド」「デーモン」「スペースエイス」「キャットマン」といったキャラクターをまとい、1970年代後半にはそのビジュアルとライブ演出で大きな存在感を示した。
ライブでは火吹き、血吐き、煙を吹くギター、ロケットの発射、空中に浮かぶドラムセット、花火など、かなり大掛かりな演出が行われた。音楽だけでなく、ステージ全体を見せる作りがKISSの特徴として定着している。
結成初期のKISSは、Wicked Lester時代よりも硬質なロックを目指していた。1973年1月にはAce Frehleyが加入し、同月にバンド名もKISSへ変更される。ロゴはAce Frehleyが案を出し、Paul Stanleyが調整して現在の形に近づいた。
1970年代後半には、ライブの強さを背景に人気を広げ、アルバムも売り上げを伸ばした。これまでに24枚のゴールド・アルバムを獲得し、全世界での売上は1億枚を超えるとされている。
KISSの音楽は、ハードロックを軸にしながら、ヘヴィメタル、1980年代のヘアメタル/グラムメタルにもまたがる。楽曲は大きなコーラス、分かりやすいフック、ギター主体の構成が目立つ。ライブ向けの作りになっている曲も多く、観客が一緒に歌いやすい形を取っている。
一方で、ディスコやポップに寄った時期もあり、『Dynasty』『Unmasked』ではその傾向が見える。『Music from "The Elder"』ではアートロック寄りの試みもあり、後年の『Carnival of Souls: The Final Sessions』ではグランジ要素も取り入れている。
最も知られる編成は、Paul Stanley、Gene Simmons、Ace Frehley、Peter Crissの4人だ。1980年代初頭にはCrissとFrehleyが脱退し、バンドの勢いは落ち着いた時期を迎えた。
その後、1996年にはオリジナル4人によるメイクありの再結成ツアーを実施し、大きな興行成績を残した。CrissとFrehleyは再び離脱し、以後はEric SingerとTommy Thayerがそれぞれの役割を担っている。Paul StanleyとGene Simmonsは長く中心メンバーとして活動を続けた。
KISSは、ライブ重視のハードロック・バンドとして評価されてきた。VH1の「100 Greatest Artists of Hard Rock」では10位、MTVの「The Greatest Metal Bands」では9位、Hit Paraderの「Top 100 Live Bands」では1位に入っている。
ロックンロール・ホール・オブ・フェイムには2014年に殿堂入りした。派手なステージ演出とキャラクター性の強い見せ方は、その後のアリーナ・ロックやポップ寄りのメタルにも影響を与えたとされている。
2023年のラスト公演後も、KISSの名前とイメージは残っている。アバター版のKISSが公開され、グッズ展開も続いている。バンドとしてのライブ活動は終えても、ブランドとしてのKISSは別の形で動き続けている。