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Kula Shakerは、Crispian MillsとAlonza Bevanを中心に1988年ごろに結成された、イギリスのロック・バンドだ。現在のメンバーにはCrispian Mills、Alonza Bevan、Paul Winter-Hart、Jay Darlington、Harry Broadbentが並ぶ。
ジャンルはRockだが、実際の音はPsychedelic Rock、Indie Rock、Folk Rock、Britpopの要素が混ざっている。特に、インド音楽やヒンドゥー教のモチーフを取り入れた点がKula Shakerの特徴としてよく挙げられる。
バンドは大学時代にCrispian MillsとAlonza Bevanが組んだのが始まりで、その後にメンバー交代やバンド名変更を重ねながら形を整えていった。以前はThe Kaysなどの名前も使っていたという。
Crispian Millsは女優Hayley Millsと映画監督Roy Boultingの息子で、インド哲学への関心は家庭環境だけでなく、自身の巡礼体験を通じて強まったとされる。こうした背景が、その後のサウンドや歌詞の方向性につながっている。
1996年9月に出たデビュー作『K』は、インド神秘主義をテーマにしたコンセプト・アルバムとして知られている。UKアルバムチャートで初登場1位を記録し、初週売上は10万5768枚だった。Oasisの『Definitely Maybe』以来、最速で売れた英国産デビュー作としても話題になった。
この時期の代表曲には、「Tattva」「Govinda」「Hey Dude」「Grateful When You're Dead」などがある。「Tattva」では古代サンスクリット語の経文をサビに引用していて、バンドの方向性がはっきり出ている。UKシングルチャートでも「Tattva」は4位まで上がった。
Kula Shakerの音は、60年代ロックの影響を感じさせるサイケデリックなギターと、ブリットポップ期の英国らしいメロディ感が同居している。そこに、オルガンや東洋的な旋律、宗教的なイメージが重なる構成が多い。
単純に「インド風」とまとめるより、ロックの基本形に異なる文化圏の要素を持ち込んだバンドとして見るほうが近い。フォーク寄りの曲や、オルガンが前に出る曲もあり、アルバムごとに手触りが少し変わるのも面白いところだ。
1997年4月、Crispian MillsがNMEやMelody Makerのインタビューでスワスティカについて発言し、大きな批判を受けた。本人は、ヒンドゥー教での本来の意味を説明したつもりだったと釈明しているが、ナチスを連想させる表現として受け止められ、バンドの評判に影響した。
その後、レコード会社との摩擦やメンバー間の衝突も重なり、Kula Shakerはいったん1999年に活動を止めた。CrispianはPiやThe Jeevasの活動へ進み、Alonza BevanやPaul Winter-Hart、Jay Darlingtonもそれぞれ別のプロジェクトに参加していた。
2002年にはコンピレーション『Kollected』が発売され、Crispianが選曲とライナーノーツを担当した。未発表のBob Dylanカバーも収録されていて、これが分裂前の最後の録音曲だったという。
2004年にはチャリティー・コンピレーション『School of Braja』のために「Braj Mandala」を1曲だけ再始動の形で発表し、2005年には『Revenge of the King』EPとミニツアーも行った。2006年にはHarry Broadbentが加入し、Jay Darlingtonの後任として活動に加わっている。
さらに2022年12月には、オリジナル・キーボーディストのJay Darlingtonがツアーに復帰すると発表された。2024年1月26日には7作目のスタジオ・アルバム『Natural Magick』がリリースされており、ここではJay Darlingtonが再び参加している。
Kula Shakerを聴くなら、まずは『K』期のシングルから入ると流れがつかみやすい。Britpopの時代に出てきたバンドではあるが、同時代の多くのバンドとは少し違う立ち位置にいる。ギター中心のロックが好きで、そこにオルガンやインド的な響きが入る曲を探している人には合うはずだ。
活動停止や再結成を経ても、バンドの核にあるCrispian MillsとAlonza Bevanの関係性は長く続いている。結成から現在までの流れを見ると、Kula Shakerは時代ごとにメンバーや環境を変えながら、自分たちの音を保ってきたバンドとして整理できる。