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Love & Kissesは、プロデューサーのAlec R. Costandinosが1977年初頭に立ち上げたディスコ・プロジェクトだ。Costandinosは1944年にエジプトのカイロで生まれ、アルメニア人の父とギリシャ人の母を持つ。名前の表記はAlexandre Kouyoumdjianともされている。
このプロジェクトは固定メンバーのバンドというより、複数の男女シンガーを組み合わせて作られたユニットとして動いていた。紹介情報ではAlexandre Kouyoumdjian、Elaine Hillの名前が挙がっているが、実際の制作面ではCostandinosが中心にいて、フランスのディスコ・プロデューサーRaymond Donnezが編曲と指揮を担当している。
Costandinosは、Cerroneのデビューアルバム『Love in C Minor』(1976年)の制作に関わったあと、自身のプロジェクトとしてLove & Kissesを始めた。1970年代後半のディスコ・シーンの流れの中で生まれたユニットで、クラブ向けのグルーヴと、オーケストラルな編成を組み合わせた作品を残している。
当時のアメリカのポップ・ラジオよりも、クラブDJやディスコ・シーンから強く支持を集めた点も特徴だ。シングル単位での反応が大きく、ダンスフロアでの評価が活動の中心にあったプロジェクトとして見てよさそうだ。
Love & Kissesのサウンドは、Electronic、Funk / Soul、Discoの要素を土台にしている。特に、クラシック音楽の要素をディスコ・アレンジに取り込んだところが目立つ。ストリングスやオーケストラの厚みを前に出しつつ、リズム隊はディスコらしい4つ打ちで押していく構成が多い。
この作り方は、同時代の一般的なラジオ向けディスコよりも、長めの展開や編曲の変化を重視するタイプに近い。ダンス用途を意識しながら、楽曲の中に組曲的な流れを持ち込んでいる点が、Love & Kissesの個性として見えてくる。
デビュー・シングル「I Found Love (Now That I Found You)」は、1977年にBillboardのディスコ/ダンスチャートで3週連続1位を記録している。翌1978年の「Thank God It's Friday」はさらに大きなヒットになり、同チャートで6週連続1位、Hot 100でも22位まで上昇した。
「Thank God It's Friday」は同名映画『サンキュー・ゴッド・イッツ・フライデー』のサウンドトラックにも収録されている。映画の中ではDonna SummerやThe Commodoresらの楽曲と並んで使われていて、当時のディスコ文化の空気を伝える一曲としても機能している。
アルバムは1977年から1979年にかけて3枚を発表している。
3作目の『You Must Be Love』は前2作ほどの反応を得られず、その後の活動は1982年頃までに終わっている。
Love & Kissesは、1970年代ディスコの中でも、プロデューサー主導で編成されたオーケストラルなユニットとして整理しやすい存在だ。Cerrone周辺の制作環境ともつながりがあり、フランス発のディスコ・プロダクションの流れを追ううえでも外せない。
ヒット曲の印象が強い一方で、編曲の密度やクラブ向けの長い推進力に注目すると、単なるヒット・ユニット以上の役割も見えてくる。ディスコの華やかさと、プロデューサーの構築性が同居したプロジェクトとしてチェックしておきたい。