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Lucio Battistiは、1943年3月5日にイタリアのポッジョ・ブストーネで生まれたシンガーソングライター、作曲家、ミュージシャンだ。ジャンルはRock、Popにまたがり、スタイルとしてはPop Rock、Prog Rockに分類されている。イタリアのポップ音楽を語るうえで、まず名前が挙がる人物のひとりだ。
キャリア初期はバンドI Campioniのメンバーとして活動し、その後は他のアーティスト向けの楽曲制作に移っていく。1960年代後半になると、作詞家Mogolとの協力関係が本格化し、ここから数々のヒット曲が生まれた。2人のコンビは、イタリアのポップ音楽に大きな変化をもたらした存在として知られている。
この時期のBattistiは、メロディ重視のポップソングを軸にしながら、ロックやフォーク、クラシックの要素も曲に取り込んでいた。楽曲の作り方やアレンジの面で、それまでのイタリアン・ポップとは少し違う方向を探っていたことがうかがえる。
Battistiの音楽は、ジャンルの混ざり方がはっきりしている。ポップのわかりやすさを持ちながら、曲によってはロック寄りの展開や、プログレッシブ・ロック的な構成も見られる。制作面でも実験的なアプローチを取ることが多く、単純なヒット狙いの作り方には寄らなかった。
歌詞面では、内省的で詩的な表現が目立つ。テーマとしては、恋愛、孤独、実存といった内容がよく扱われている。派手なメディア露出よりも、作品そのものを前に出すタイプの活動を続けた点も特徴だ。
ウェブ検索で確認できる情報では、Battistiは生来かなり内向的で、公の場やメディア露出を強く嫌っていたとされている。実際、1978年にはミラノの新聞社を相手にプライバシー侵害で訴訟を起こし、勝訴して1億リラの賠償を得たという記録もある。表に出ることを避けながら活動した人物としても知られている。
Mogolとの関係は、印税配分をめぐる経済的な対立をきっかけに1980年代に終わる。その後、Battistiはローマの詩人・作家Pasquale Panellaを新しい作詞パートナーに迎え、5作にわたって作品を制作した。この時期は、過去のポピュラーな作風から距離を取った実験的で難解な路線として知られ、「エルメティコ(隠遁的)」時代とも呼ばれている。
この後期作品群は、当時の反応が分かれた一方で、後年になって再評価が進んでいる。メロディのわかりやすさよりも、言葉遊びや構成の変化を前に出した制作姿勢が、Battistiの別の側面として見られている。
Battistiは歌う側だけでなく、プロデューサーとしても活動していた。他のイタリア人アーティストのアルバム制作にも関わっており、演奏と作曲の両面で仕事をしていたことがわかる。そうした活動の積み重ねが、イタリア国内での評価につながっている。
1998年9月9日にミラノで55歳で亡くなったが、彼の作品は今もイタリア音楽史の中で参照され続けている。ポップソングの枠を広げた作曲家として、また公の場に出ないまま作品で存在感を示したアーティストとして、独特の位置にいる人物だ。