Vinyl Record Reviews
Magazineは、イングランド・マンチェスター出身のポストパンク・バンドだ。活動期間は主に1977年から1981年までで、ハワード・デヴォートがBuzzcocks脱退直後に立ち上げた。デヴォートは、より実験的で、従来型のロックから少し離れたバンドを作ろうとしていた。
バンドの核になったのは、1977年4月にデヴォートがジョン・マッギオクと出会い、共作を始めたことだ。マッギオクは当時、美術学生だった。ここからMagazineの方向性が固まっていく。
1978年1月にはデビュー・シングル「Shot by Both Sides」を発表した。この曲はデヴォートとピート・シェリーの共作で、全英41位を記録している。現在ではポストパンクの重要曲として扱われることが多い。曲名は、デヴォートが政治的な議論の中で恋人にかけられた言葉に由来する。
デビュー作『Real Life』は、Magazineの代表作としてよく挙げられる。以後、バンドは1980年までに3枚のアルバムを残した。マッギオクは3作目のリリース直後に脱退し、Siouxsie and the Bansheesへ加入した。その後、PiLやVisageにも参加している。
Magazineは1981年にいったん解散したあと、2009年から2011年にかけて再結成した。この再結成では新たにアルバムも1枚出している。マッギオクは2004年に亡くなっているため、この時期の活動には参加していない。
Magazineのサウンドは、ニューウェイヴの鋭いギターやシンセの感触と、より重厚で構成の大きいロックの要素を組み合わせたものとして語られることが多い。Ultravox、Japan、Tubeway Armyのようなニューウェイヴ勢の要素に加えて、GenesisやPink Floyd、Be-Bop Deluxeに通じる大きめの構成感も持っていた。
その一方で、パンクの速さや単純さに寄せすぎず、演奏やアレンジに余白を残す場面もある。デヴォートの歌詞も含めて、当時のパンクとは少し違う立ち位置を取っていた。
商業的な成功は大きくなかったが、Magazineの作品は後の世代に影響を与えたとされる。特に『Real Life』と「Shot by Both Sides」は、ポストパンクの文脈で繰り返し参照されている。
ジョン・マッギオクのギターは高く評価されていて、同世代の中でも存在感のあるプレイヤーとして扱われている。Magazineの音楽は、80年代以降の多くのミュージシャンに影響したという見方がある。
まずは「Shot by Both Sides」から入るのがわかりやすい。そこから『Real Life』を通して聴くと、Magazineがどんな方向を目指していたのかが見えやすい。初期ポストパンクの中でも、少し別の組み立て方をしているバンドとして追いやすい。