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Manfred Mann's Earth Bandは、1971年に南アフリカ出身のキーボーディスト、Manfred Mann(本名Manfred Lubowitz)が結成したロック・バンドだ。前身には、1960年代にポップ・グループとして活動したManfred Mann、続いてジャズ寄りのManfred Mann Chapter Threeがある。Earth Bandではロックに軸足を移し、Moogシンセサイザーを前面に出したサウンドを作っていった。
1970年代半ばから1980年代前半にかけて、バンドは大きく活動を広げた。1976年の「Blinded By The Light」が代表曲として知られ、全米ビルボードHot 100で1位を記録している。1987年にManfred Mannはいったんバンドを解散し、ネイティブ・アメリカンの音楽を軸にしたManfred Mann's Plain Musicを1作だけ発表した。その後、1991年にEarth Bandを再結成し、以後は作品発表を続けながら、主にヨーロッパで長くライブ活動を行っている。
このバンドの核になっているのは、Manfred Mannのキーボードとシンセサイザーだ。特にMoogシンセサイザーの使い方が、バンドの音像を形作っている。ジャンルとしてはRockに分類されるが、スタイルにはProg RockとHard Rockの両方が入る。演奏面では、キーボードのリフ、厚みのあるギター、はっきりしたリズム隊を組み合わせた曲が多い。
メンバーの変遷も多い。現在の中心はManfred Mann、Mick Rogers、John Lingwood、Steve Kinch、Robert Hartで、過去にはChris Thompson、Trevor Rabin、Chris Slade、Clive Bunker、Jimmy Copleyなどが在籍していた。ボーカル、ギター、ドラム、ベースの顔ぶれが変わっても、キーボード主導の構成は一貫している。
Manfred Mann's Earth Bandを語るうえで外せないのが、Bruce Springsteenの楽曲を取り上げた一連のカバーだ。1975年の『Nightingales & Bombers』には「Spirits In The Night」が収録され、その翌年の「Blinded By The Light」で大きな成功をつかんだ。無名時代のSpringsteen作品をバンド独自のアレンジで再構成し、ヒットにつなげた流れがここで見える。
「Blinded By The Light」は、歌詞の一部が耳で「wrapped up like a douche」と聞こえる空耳で広く知られている。実際には「cut loose like a deuce」を「revved up like a deuce」に変えて歌っているが、テープヘッドの角度のズレがあってミックスをやり直せなかったという話が残っている。バンドは全米のラジオ局に電話をかけ、歌詞が"douche"ではないと説明して回ったとも伝えられている。Springsteen本人も、この曲のヒットを振り返って自虐的なコメントを残している。
公式サイト、Facebook、Bandcamp、YouTubeチャンネルなどで現在の活動を追える。長い活動歴の中で多くのメンバーが参加してきたが、中心人物は一貫してManfred Mannだ。バンド名の表記はManfred Mann's Earth Bandで、略してMMEBとも呼ばれる。
まずは「Blinded By The Light」と「Spirits In The Night」を並べて聴くと、Springsteen曲をどう組み替えているかが分かりやすい。さらに、1970年代から1980年代前半のアルバムを追うと、シンセサイザーの使い方とロック・バンドとしての推進力がどう結びついているかも見えてくる。ライブ活動が長いバンドなので、スタジオ盤だけでなくステージでの演奏も気になるところだ。