Martha And The Muffins

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Martha And The Muffins

Martha And The Muffinsとは

Martha And The Muffinsは、カナダ・トロント出身のバンドだ。1977年、トロントのQueen Street West周辺のクラブや、Ontario College of Artを中心に広がっていた初期パンク/ニューウェーブ/アートポップの流れの中から登場した。メンバーの多くが学生だったことも、このバンドの出自を知るうえで押さえておきたい点だ。

バンド名には少し面白い話がある。結成当初は、リード・ヴォーカルのMartha JohnsonとキーボードのMartha Ladlyという、同名の「Martha」が2人在籍していた。後にLadlyは「Echo Beach」発表後まもなくバンドを離れるが、初期編成を考えると「Marthas And The Muffins」と呼びたくなる状況だった、という見方もある。

活動の始まりと「Echo Beach」

バンドはDinDisc / Virgin Records UKと契約し、1979年にイングランド・オックスフォード近郊のThe Manorで1stアルバム『Metro Music』を録音した。翌1980年には「Echo Beach」が世界各国でヒットし、全英・欧米で大きく知られる存在になった。

「Echo Beach」は、ギタリストのMark Ganeがトロント近郊のオンタリオ湖畔にあるSunshine Beachを訪れた記憶をもとに作った曲だ。歌詞に出てくる「エコー・ビーチ」は実在の地名ではなく、時間的に遠い場所、今とは違うどこかを置いた架空の場所として描かれている。曲の認知度が高まった結果、後年トロントにはこの曲にちなんだバー「Echo Beach」もできている。

サウンドの特徴

音楽性は、Electronic、Rockを軸に、Ambient、New Wave、Synth-popの要素を含む。初期のトロントのパンク/ニューウェーブの空気を背景にしながら、ギターとシンセを組み合わせた作りが目立つ。曲によってはダンス寄りのリズムや、音の質感を重視したアレンジも入る。

1983年にはMartha JohnsonとMark Ganeを中心に編成を縮小し、バンド名をM + Mに変更した。この時期の「Black Stations / White Stations」は、ソニックな質感とアート寄りのファンクを組み合わせたダンス・シングルとして扱われ、BillboardのDance Chartで2位まで上がっている。その後、1992年のアルバム以降は元のMartha And The Muffins名義に戻った。

Daniel Lanoisとの仕事

1981年から1983年にかけて制作された3枚のアルバムでは、のちにU2やPeter Gabrielの重要作を手がけるDaniel Lanoisが共同プロデュースを担当している。これらは、LanoisがBrian Enoと出会い、その後の大きな仕事へ進む前の初期キャリアを知るうえでも重要な記録になっている。レコーディングは、彼が1976年に購入したGrant Avenue Studioで行われた。

1990年代以降の活動

1990年代、Martha JohnsonとMark Ganeはテレビや映画向けの音楽制作にも取り組んでいる。1992年には娘の誕生をきっかけに、Martha Johnsonが子ども向けのオリジナル曲をまとめたアルバム『Songs From The Tree House』を制作し、1996年のJuno AwardでBest Children's Albumを受賞した。

参加メンバー

  • Martha Johnson
  • Martha Ladly
  • Andy Haas
  • Mark Gane
  • David Millar
  • Tim Gane
  • Jocelyne Lanois
  • Carl Finkle
  • Nick Kent

聴きどころ

Martha And The Muffinsを追うなら、まずは「Echo Beach」から入るのが分かりやすい。そこには、ニューウェーブの時代感、ギターとシンセの組み合わせ、そしてトロントのローカルな風景を素材にした曲作りがまとまっている。

あわせて、M + M名義の「Black Stations / White Stations」や、Daniel Lanoisとの共同制作期のアルバムもチェックすると、バンドがポップ・ヒットだけでなく、音の作り込みやダンス・ミュージックへの接近も行っていたことが見えてくる。

公式サイトやBandcamp、YouTube、Instagramでも作品や活動の一部を確認できる。長く追っていくと、単発のヒットで終わらず、編成や名義を変えながら活動を続けてきたバンドだと分かる。

ジャンル・スタイル

Electronic Rock Ambient New Wave Synth-pop
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