Vinyl Record Reviews
Masumi Haraは、1955年2月27日生まれのシンガーソングライター、ビジュアルアーティスト、そして時折俳優として活動してきた人物だ。日本では原マスミとして知られている。独特の中性的な歌声と、実験性の強い音楽で知られ、現在もライブを中心に活動を続けている。
ウェブ上で確認できる情報によると、原マスミは千葉県館山市の出身で、1976年からライブハウスでの活動を始めた。1982年には「Imagination Exchange」で正式デビューを果たしている。その後、ユピテルレコードや徳間ジャパンなどのレーベルから作品を発表してきた。
初期から一貫して、ミニマリズムの手法や思想に、アジア音楽やアフリカ音楽の要素を組み合わせたサウンドを追求してきた点が特徴だ。電子音楽、アンビエント、実験音楽、シンセポップといったタグで語られることも多いが、実際の活動はその枠に収まりきらない。
原マスミの音楽でまず目を引くのは、声の個性だ。プロフィールでも触れられている通り、歌声にははっきりした中性的な響きがある。そこに、簡潔な構成や反復を使う手法、さらにアジア/アフリカ音楽的な感覚が重なっている。
1997年には植野裕子とのコラボレーション作『Nursery Chimes』も発表している。こうした共同制作も含めて、単独のシンガーソングライターという枠だけでは捉えにくい活動を続けてきた。
原マスミは、音楽と並行してイラストレーター、著述家としても活動している。イラストレーターとしては、よしもとばなな作品の挿画を手がけたことで知られる。著書には『トロイの月』『脳日記』などがある。
さらに、映画『ねじ式』『美代子阿佐ヶ谷気分』への出演や、ナレーション、声優としての仕事も行ってきた。歌声の個性が、そのまま別の表現にもつながっている形だ。
近年も活動は続いていて、2012年にはアルバム『人間の秘密』を発表している。ライブパフォーマーとして現在も活動していることがプロフィールから確認できる。
また、海外の実験音楽コンピレーション『Polyphonic Cosmos: Sonic Innovations In Japan (1980-1986)』に作品が収録され、日本の実験音楽シーンの文脈でも再評価が進んでいる。1980年代の日本の音響的な試みを振り返る流れの中で、原マスミの仕事が参照されている形だ。