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Megadethは、1983年にDave Mustaineが結成したアメリカのスラッシュメタル・バンドだ。拠点はカリフォルニア州ロサンゼルス。Metallicaを離れたMustaineが、自分のバンドとして立ち上げたところから始まっている。Metallica、Anthrax、Slayerと並ぶ「Big 4」の一角として、1980年代のスラッシュメタルを広く知られる存在にしたバンドでもある。
1985年にデビュー作を発表し、1986年の2作目で速いテンポ、細かいリフ、攻撃的な歌詞がMegadethの基本形として定着した。1988年の作品では、演奏の精度を保ちながら、歌詞の内容がより個人的な方向へ寄っていく。
1990年には、Dave Mustaine、Dave Ellefson、Marty Friedman、Nick Menzaの編成が固まり、よく知られる時期に入る。1992年のアルバムでは「Symphony of Destruction」と「Sweating Bullets」が収録され、商業的にも大きく広がった。その後もこの編成で作品を重ねたが、1990年代後半には作風の変化が進み、1999年作ではスラッシュ色よりもラジオ向けのロック寄りの要素が前に出た。これに対しては賛否が分かれ、Marty Friedmanの脱退にもつながっている。
2002年にはDave Mustaineの左腕の神経障害をきっかけに活動を停止したが、リハビリを経て再始動した。以後はメンバー交代を繰り返しながらも活動を続け、2016年の『Dystopia』ではかなり重いサウンドを前面に出した。2022年作でも、初期のスラッシュメタルに近い方向が見える。
2017年には『Dystopia』の表題曲でグラミー賞のベスト・メタル・パフォーマンス部門を受賞した。これが初受賞で、9回目のノミネートでの結果だった。2019年にはMustaineが喉頭がんを公表し、治療を経て復帰している。
2025年8月には、Dave Mustaineがバンド最後のアルバムと世界ツアーの準備を発表した。セルフタイトルの最終作は2026年1月にリリースされ、ツアーは2028年まで続く予定になっている。
Megadethの基本は、スラッシュメタル、ヘヴィメタル、スピードメタルの要素をまとめた速い演奏と、細かく組み立てられたギターリフだ。Mustaineのギターは、コード進行をなぞるよりも、切れのあるリフを積み重ねる形が目立つ。リズムの切り替えも多く、演奏面ではかなり情報量が多い。
歌詞は、初期は怒りや不信感を前に出した内容が多く、後年は社会問題や政治、個人的なテーマも増えていく。作風の変化はあるが、速いテンポ、複雑なリフ、攻めたボーカルという骨格はかなり長く保たれている。
Megadethは長い活動の中でメンバー交代が非常に多いバンドだ。Dave Mustaineだけが一貫して在籍し続けている。ギタリストにはMarty Friedman、Chris Poland、Kiko Loureiro、Al Pitrelli、Chris Broderick、Teemu Mäntysaariなどが参加し、ベーシストにはDave Ellefson、James LoMenzo、James McDonough、ドラマーにはNick Menza、Jimmy DeGrasso、Dirk Verbeuren、Chris Adler、Shawn Drover、Chuck Behler、Gar Samuelsonなどが名を連ねる。
この入れ替わりの多さは、編成ごとに音の輪郭が少しずつ変わる要因にもなっている。とはいえ、曲の組み立て方やギター中心の攻撃的な作りは、どの時期にも共通して見える。
Megadethは、1980年代のスラッシュメタルを代表するバンドとして扱われることが多い。Metallicaとは別の形で、より速さと緊張感を前に出した作品を積み重ねてきた。後続のメタル・バンドにとっても、リフの作り方や演奏の精密さ、歌詞の攻め方で参照されることが多い。
長いキャリアの中でサウンドの変化はあったが、Mustaine主導の作曲と演奏の方向性ははっきりしている。初期のスラッシュメタルを追う人にも、後期の重い作風を追う人にも、入口がいくつもあるバンドだ。