Vinyl Record Reviews
Ogives Big Bandは、イギリス・ブリストルを拠点に活動するロック・バンドだ。プロフィールでは experimental、noise rock、progressive、psychedelic の要素を持つグループとして紹介されている。編成は、ベン・ハリスがリード・ギター、スティーブ・ロバーツがリード・ボーカル、オリ・コカップがドラム、ベン・ホリオークがベースを担当している。
このバンドの出発点は、ギタリストのベン・ハリスが2008年ごろから「Øgïvęš」名義で断続的に発表していた、アンビエント寄りでノイジーな宅録ソロ・プロジェクトにある。2018年にはEP『XrmXfrme』のリリース・ショーで、セットを前半と後半に分け、後半をフル・バンド編成で演奏したことが転機になった。その後、オリ・コカップとベン・ホリオークが加わり、Ogives Big Bandとしての活動が本格化した。
初期のソロ期はドローンやノイズの要素が強かったが、バンド編成になってからは、リフを軸にした構成へと重心が移っている。サウンドは、ドゥーム、スラッジ、プログレッシブ・メタル、サイケデリック・ストーナー・ロックの要素を含みつつ、ギターを中心に組み立てられている。単に重いだけでなく、曲の展開やリズムの切り替えに手が入っていて、実験的なロックとしてまとまっている。
2024年7月3日には、初のフル・アルバム『Boisterous Love』を発表した。この作品のレコーディング以降、リズム隊はコーリー・キャラザース・ベルとジョン・スチュワートに交代している。活動面では、ブリストルのレーベルであるStolen Body Recordsとの関係でも知られている。
Ogives Big Bandを追うなら、まずは宅録ソロ・プロジェクトからバンド編成へ移った流れを押さえておきたい。ドローン中心の段階から、リフ主体のストーナー・ロックやスラッジ寄りのサウンドへ広がっていく過程が、そのままバンドの個性になっている。ノイズ、プログレッシブな展開、サイケデリックな感触が同じ曲の中で並ぶことも多く、重さだけで押し切らない作りが目立つ。