Vinyl Record Reviews
Palmeiraは、1979年に結成されたブラジル音楽志向のバンドだ。メンバーには、Lodewijk Hulsman、Angelo Noce Santoro、Jeanette Van Der Pligt、Hans Van Vugt、Jehanne Hulsmanが名を連ねる。オランダで活動し、1985年までのあいだ、ジャズクラブやナイトクラブで多くのライブを重ねていた。
中心人物は、以前にCosmic Dealerで活動していたAngelo Noce Santoroだ。ウェブ上の情報では、Palmeiraはオランダ、北米、ブラジル出身のミュージシャンが集まって始まったグループとされている。活動期間は1979年から1985年までで、拠点はオランダ国内のライブハウスだった。
当時の演奏機会は主にジャズクラブやナイトクラブで、そこで数多くのギグをこなしていたようだ。ライブ中心の活動を続けたうえで、1983年に唯一のアルバムを出している。
Palmeiraのアルバムは1983年、Angelo Noce Santoroが主宰するANSレーベルから、500枚限定の自主制作盤としてリリースされた。プレス数が少なく、長く入手しづらい作品として扱われてきた。
収録内容は、オリジナル曲に加えて、Caetano Veloso、João Gilberto、Rita Leeのカヴァーを含む。ブラジル音楽のレパートリーを軸にしながら、バンド独自の演奏を入れた構成になっている。
ジャンル表記はJazz、Folk、World、& Country、Latinで、スタイルにはMPBとBossanovaが挙がっている。実際のサウンドも、ボサノヴァ、ジャズ、ラテン・フュージョンの要素を混ぜたものとして紹介されている。
とくに注目されるのは、Jeanette Van Der Pligtによるエレキギターのリードプレイと、女性ヴォーカルだ。ギターが前に出る場面があり、その上に歌が乗る形で進む曲が多い。ブラジル音楽を下敷きにしつつ、オランダのジャズ・シーンで演奏されていたバンドらしい作りだ。
このアルバムは、後年になってボッサ・ジャズ愛好家のあいだで注目されるようになった。日本で限定リイシューも行われていて、長く稀少盤として語られている。オリジナル盤が500枚しかないため、コレクターのあいだで関心が集まりやすい作品でもある。