Pendragon

Vinyl Record Reviews

Pendragon

Pendragonとは

Pendragonは、イングランド出身のプログレッシブ・ロック・バンドだ。1978年、ギタリスト/ヴォーカリストのニック・バレットを中心に「Zeus Pendragon」として結成され、その後「Pendragon」に改名した。改名の理由については、「Zeus」の部分がTシャツに印刷するには長すぎる、というエピソードが残っている。

バンドは編成を何度か入れ替えながら活動を続け、1984年に最初のレコード契約を結んだ。初期のオリジナル編成は、Nick Barrett、Rik Carter、Peter Gee、Nigel Harrisの4人だ。現在の編成としては、Nick Barrett、Clive Nolan、Peter Gee、Jan-Vincent Velazcoが挙がっている。

活動の流れ

1980年代前半のイギリスでは、Marillionの登場がネオプログレ勢にとって大きな刺激になった。Pendragonもその流れの中にいて、Marillionのライブで前座を務めるなどして活動の場を広げていった。そうした経緯から、Marillionのマネージャーが主宰するElusive Recordsと契約している。

同時期のネオプログレ・バンドには、外向的なフロントマンを前面に出すグループも多かった。一方でPendragonは、ニック・バレットを軸にした編成で、演奏面を重視したバンドとして存在感を作っていった。

デビュー作は1985年の『The Jewel』。発表当時の評価は大きく盛り上がるものではなかったようだが、後の作品につながる要素が見られる作品として扱われている。1980年代の時点で、バンドはIQと並んでマーキー・クラブ周辺のシーンに関わり、Marillion、Pallas、Twelfth Nightらのサポートも多く務めていた。

音楽的な特徴

Pendragonのサウンドは、ネオプログレの文脈に置かれることが多い。ウェブ上の情報を踏まえると、同世代のバンドと比べて、派手なフロントマンの存在感よりも、ニック・バレットの歌とギターを中心にしたバンド・アンサンブルが目立つ。キーボードを含む編成も活かしつつ、音の重なりや演奏の組み立てを軸にした作りが特徴として挙げられている。

メンバーには、Rik Carter、Clive Nolan、Nigel Harris、Nick Barrett、Peter Gee、Fudge Smith、Joe Crabtree、Craig Blundell、Scott Higham、John Barnfield、Robert Dalby、Julian Baker、Jan-Vincent Velazcoなどの名前が並ぶ。時期ごとにドラマーやキーボーディストが入れ替わりながらも、Nick BarrettとPeter Geeを中心に活動が続いてきた。

ディスコグラフィーの入口としての『The Jewel』

『The Jewel』はPendragonの初期像を知るうえで外せないアルバムだ。1985年の時点では、まだバンドの方向性が固まりきる前の段階でもあり、評価も控えめだったとされる。ただ、その後の展開を追うと、この作品にバンドの出発点が詰まっていることがわかる。

初期ネオプログレの空気をそのまま切り取ったような作品を期待すると、Pendragonは少し違う場所に立っている。Marillionの影響を受けた世代に属しながらも、Nick Barrettのギターとヴォーカルを軸に、演奏のまとまりで聴かせるタイプのバンドとして動いていた。

現在までのつながり

公式サイトやSNS、Prog Archives、Wikipedia、YouTubeチャンネルなどで活動情報を追うことができる。長く続くバンドらしく、初期から現在までの編成変化や作品の流れをたどる楽しみがある。

イギリスのネオプログレ・シーンを語るとき、PendragonはMarillionやIQと並んで名前が挙がることが多い。派手さだけではなく、バンドとしてのまとまりや長期的な活動の積み重ねで見られているグループだ。

関連サイト

toast