Vinyl Record Reviews
Playerは、ソフトロック、ポップロック、AORを軸に活動したバンドだ。1977年、イギリス出身のPeter Beckettが、前身バンドPaladin解散後にアメリカへ渡り、J.C. Crowleyとともに結成した。そこにRonn MossとJohn Friesenが加わり、Playerとしての形が固まった。
1978年1月、デビュー・シングル「Baby Come Back」が全米ビルボードHot 100で1位を獲得した。3週にわたって首位を記録し、バンドの代表曲として定着している。この曲を収めたセルフタイトルのデビュー・アルバムはプラチナ認定を受け、Playerの存在を広く知られるものにした。
その後もバンドは活動を続け、Boz Scaggs、Eric Clapton、Heart、Kenny Logginsらの大規模ツアーに帯同した。いずれもアリーナ規模の公演で、当時の勢いがうかがえる。
デビュー後もPlayerはアルバムを重ね、そこから複数のトップ40ヒットを出している。なかでも「This Time I’m in It for Love」はBillboardで10位まで上昇した。ヒットの数だけでなく、ラジオ向けのメロディを持った楽曲を積み重ねた点が特徴として挙げられる。
Playerの中心人物であるPeter Beckettは、バンド外でも作家として多くの仕事をしている。Heart、Olivia Newton-John、Kenny Rogers、The Temptations、Poco、Janet Jackson、The Commodores、Survivorなど、幅広いアーティストに楽曲を提供してきた。
さらに、1989年から1997年にかけてはLittle River Bandのメンバーとしても活動している。映画音楽の分野でも実績があり、『The Karate Kid』『Bill & Ted’s Excellent Adventure』『Major League』『St. Elmo’s Fire』『Terminator 3』などに関わっている。
ベーシストのRonn Mossは、音楽活動に加えて俳優としても知られるようになった。1980年代半ば以降、CBSの昼ドラ『The Bold and the Beautiful』でRidge Forrester役を25年にわたり演じている。Playerのメンバーの中でも、音楽以外の活動が広く知られる人物だ。
Playerは2003年に活動を再開している。この時期以降は、The Cars、REO Speedwagon、Foreigner、Little River Bandなどのメンバーを含む編成で演奏することもあった。Peter BeckettとRonn MossはSail Rock 2013にも参加し、その後もアメリカ、オーストラリアなどでツアーを続けている。
2014年にはオーストラリアを回り、2015年にはLittle River Band、Ambrosia、Robbie Dupree、Stephen BishopらとともにRock The Yachtツアーに参加した。現在もライブ活動は続いている。
まずは「Baby Come Back」から入ると、Playerの曲作りがつかみやすい。ソフトロック寄りの歌メロ、ポップロックのわかりやすさ、AOR的な聴き心地がまとまっている。Peter Beckettのソングライターとしての仕事まで含めて見ると、Playerは70年代後半のヒット曲だけのバンドではなく、その後も長く活動を続けた存在として整理できる。
関連情報は、公式サイトやPeter Beckett名義のサイト、各種資料で追える。