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Roger Bunn(ロジャー・バン)は、1942年にイングランドのノリッジで生まれたギタリストで、ロックの文脈ではサイケデリック・ロック、ポップ・ロック、フォーク・ロックにまたがる活動で知られる人物だ。2005年7月28日にロンドンで亡くなっている。
1960年代のロジャー・バンは、スキッフル、ジャズ、ビート、R&B、ソウルなど、複数のジャンルのバンドを渡り歩いていた。ひとつのスタイルに固定されず、現場で経験を積みながら演奏を続けていたタイプのミュージシャンとして整理できる。
この時期には、ジミ・ヘンドリックスやトラフィックとのジャム・セッションを経験したことも伝えられている。また、後に世界的なバンドになるロキシー・ミュージックの、アルバム・デビュー以前の初期ラインナップでギタリストを務めていた点も重要だ。バンドの正式な作品群に入る前の段階で関わっていたことになる。
1969年から1971年にかけて発表されたソロ・アルバム『Piece of Mind』は、ロジャー・バンの代表的な作品として扱われている。英国のメジャー・マイナー・レーベルから出たこの作品は、オランダのナショナル・オーケストラを起用して制作された。
ウェブ上の情報では、このアルバムはフリージャズとサイケデリック・ロックが交差する内容とされ、東西の音楽性を横断するような構成が特徴とされている。ドイツではオール、オランダではフィリップスから、それぞれゲートフォールド仕様でリリースされたことも確認できる。
ロジャー・バンの音楽は、1960年代のバンド経験に支えられた演奏感覚を土台にしている。スキッフルやR&B、ソウルの現場を通ってきた経歴があり、そのうえで『Piece of Mind』ではオーケストラを取り込んだ編成に踏み込んでいる。
ジャンルの整理としてはロックに置かれつつも、実際にはサイケデリック・ロック、ポップ・ロック、フォーク・ロック、さらにフリージャズの要素まで含む活動として見たほうが近い。ギターを中心にしながら、曲の中で編成や音色の幅を広げていったミュージシャンとして捉えられる。
音楽活動と並行して、ロジャー・バンは人権活動にも長く関わっていた。とくに南アフリカのアパルトヘイト問題に関する政治活動に従事したことが知られている。
また、南アフリカ出身のジャズ・グループ、ブルー・ノーツやスポンテイニアス・ミュージック・アンサンブルらと活動をともにしたという情報もある。音楽と政治の両方に関わりながら動いていた人物として見ておくと、経歴が整理しやすい。
AllMusicのバイオグラフィーや、Krautrock Musikzirkus、WhoSampledなどでもロジャー・バンの情報が確認できる。こうした資料を並べると、単独のソロ・アーティストというより、60年代の英国ロック周辺で複数の現場をまたいだギタリストとしての輪郭が見えてくる。
ロキシー・ミュージックの初期メンバーだったこと、そして『Piece of Mind』のような編成の大きい作品を残したことからも、ロジャー・バンは当時の英国ロックの流れの中で、かなり独自の動きをしていた人物として扱われている。