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Shark Moveは、1970年にインドネシア・西ジャワ州バンドンで結成されたロック・バンドだ。中心人物は、リード・ギターとヴォーカルを担当したベニー・スバルジャ。バンドン工科大学(ITB)の学生仲間を軸に始まったグループで、メンバーにはBhagu Ramchand、Sammy Zakaria、Soman Loebis、Benny Soebardja、Janto Diabloの名前が挙がっている。
Shark Moveは、インドネシアのロック・シーン初期に登場した先駆的なバンドのひとつとして扱われている。結成当時のインドネシアでは、甘いポップ寄りの音楽を演奏するバンドが多かったが、Shark Moveはそこから外れた実験的なアプローチを取っていた。
1973年には、ジャカルタで唯一のアルバム『Ghede Chokra's』を自主制作で録音・リリースしている。この作品は、後年になってインドネシア・プログレッシブ・ロック黎明期を代表するアルバムとして再評価されている。
その後、キーボード/パーカッションを担当していたソマン・ロエビスがオートバイ事故で急死し、ベニー・スバルジャは代役のキーボード奏者を見つけるのが難しいと判断して、Shark Moveとしての継続を断念した。以後は新バンドGiant Stepを結成して活動を続けている。
Shark Moveの音楽は、ロックを土台にしながら、伝統的なハーモニーやプログレッシブなサウンドを取り入れている。ジャンル分けとしてはPsychedelic Rock、Prog Rockに近い内容だが、単純にその枠に収まるタイプではない。
資料によると、アルバム収録曲の一部には英語詞も使われている。サイケデリックな展開、プログレッシブな構成、ローカルな音楽要素の組み合わせが、当時のインドネシアの一般的なバンドとは違う点として挙げられている。
Shark Moveは、インドネシアのロック史の中で初期の実験性を示したバンドとして見られている。特に『Ghede Chokra's』は、後の世代からインドネシア産プログレッシブ・ロックの出発点のひとつとして扱われている。
短命に終わったバンドではあるが、作品そのものが後年まで参照され続けていて、当時のロックがどの方向へ広がっていったのかを知る手がかりになっている。
Shark Moveを追うなら、まず『Ghede Chokra's』を押さえるのが分かりやすい。ロック、サイケデリック、プログレッシブな要素がどう混ざっているか、そして当時のインドネシアでどれだけ実験的だったのかが見えてくる。
バンドの活動期間は長くないが、結成の背景、アルバム1枚、そしてその後の再評価まで含めて、インドネシアのロック史を語るうえで外しにくい存在だ。