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Slaveは、1975年にオハイオ州デイトンで結成されたファンク・バンドです。トロンボーン奏者のFloyd Millerと、トランペット奏者でソングライター、プロデューサーでもあるSteve Washingtonを中心にスタートしました。Washingtonの叔父はOhio PlayersのRalph “Pee Wee” Middlebrookで、本人もファンクの系譜の中で育った人物です。
Slaveは、Ohio Players、Lakeside、Zappと並んで、デイトンをファンクの重要な拠点として印象づけたグループのひとつです。1970年代後半のデイトン周辺では、こうしたバンドが次々に登場し、それぞれがR&Bチャートで存在感を示しました。Slaveもその流れの中で、強いリズムと演奏力を前面に出したサウンドを展開しています。
Slaveのデビュー・シングル「Slide」はR&Bチャートで1位を記録し、収録アルバム『Slave』(1977年)はゴールド認定を受けました。この曲でまず目立つのが、Mark Adamsのベースラインです。粘り気のある動きが続き、曲の中心をしっかり支えています。バンドの音を語るうえで、このベースの存在は欠かせません。
その後、ドラマーでありボーカルも担当したSteve Arringtonが前面に出るようになります。彼をフィーチャーした「Just a Touch of Love」「Watching You」「Snap Shot」は、いずれもR&Bチャートのトップ10に入りました。中でも1980年の『Stone Jam』に収録された「Watching You」は、「Slide」に続く代表曲として扱われることが多いです。
1980年ごろには、Steve WashingtonがCurt Jones、Starleana Youngとともに脱退し、Aurraを結成しました。その後まもなくSteve Arringtonもソロ活動に移り、「Way Out」「Nobody Can Be You But You」といったファンク・クラシックを残しています。Slave本体の活動と並行して、こうしたメンバーの動きも70年代末から80年代初頭のファンク・シーンを追ううえで重要です。
Slaveのサウンドは、荒さのあるファンクを土台に、ソウルや後年のエレクトロファンクの要素を取り込んでいる点が特徴です。ホーン・セクションの押し出し、ベースの反復、ドラムの食い込み方がはっきりしていて、曲ごとの輪郭が見えやすい作りになっています。派手な装飾よりも、リズムとグルーヴを前に出す設計です。
Slaveの音源は、後年のヒップホップ作品でサンプリングされてきました。特にベースやドラム、短いフレーズの切り取りやすさが、サンプル素材として使われる理由のひとつになっています。デイトン・ファンクの中でも、Slaveは演奏の密度とチャート・ヒットの両方を残したグループとして参照され続けています。