Stackridge

Vinyl Record Reviews

Stackridge

Stackridgeとは

Stackridgeは、1969年にイングランド南西部ブリストルで結成された英国のロック・グループだ。活動の中心は1970年代前半にあり、ロック、フォーク、クラシック、そして英国風のミュージック・ホール的なユーモアを混ぜた作風で知られている。ジャンル表記ではRock、Jazz、Prog Rock、Art Rock、Jazz-Rock、Folk Rockが並ぶが、実際の音像もそのままの幅を持っている。

活動の始まりと70年代前半の展開

スタックリッジは結成後、1970年代初頭に存在感を強めたバンドだ。プロフィールでも、もっとも成功した時期は1970年代前半とされている。メンバーにはJames Warren、Glenn Tommey、Rod Bowkett、Roy Morgan、Paul Karas、Keith Gemmell、Mike Evans、Mutter Slater、Crun Walter、Billy Bent、Clare Lindley、Andrew Cresswell Davisらが名を連ねる。

このバンドは、当時の英国ロックに多かったプログレッシブ・ロックの流れを受けつつ、フォーク寄りの曲調や、軽いユーモアを差し込む構成で独自の立ち位置を作っている。重厚さだけに寄らず、曲ごとに雰囲気が変わる点が特徴として挙げられる。

グラストンベリー初回公演での記録

スタックリッジの活動歴でよく触れられるのが、1970年9月19日に行われた第1回グラストンベリー・フェスティバルへの出演だ。当時はピルトン・ポップ・ブルース&フォーク・フェスティバルという名称で、スタックリッジは会場史上最初にステージで演奏したバンドとして記録されている。1曲目の「Teatime」は、グラストンベリーの地で最初に演奏されたライブ楽曲として残っている。

同フェスティバルでは初日と最終日の両方に出演したとされている。大型フェスの初期記録に名前が残るのは、バンドの歴史を語るうえで重要なポイントだ。

音楽的な特徴

スタックリッジの音楽は、プログレッシブ・ロックの構成感と、フォークロックの親しみやすさを両方持っている。そこにクラシック由来のフレーズや、英国のミュージック・ホールを思わせる遊びが入るため、同時代の英国ロックの中でも輪郭がはっきりしている。

Jazz、Jazz-Rockのタグが付く通り、演奏面ではロックだけに閉じない広がりもある。楽曲の展開や編曲で、硬いロック色と軽やかなメロディが行き来するのが、このバンドを追う楽しさになっている。

代表的な作品とジョージ・マーティンの参加

1974年発表の3rdアルバム『The Man in the Bowler Hat』は、スタックリッジの中でも重要な作品として扱われることが多い。プロデュースを担当したのは、ビートルズの各作品で知られるジョージ・マーティンだ。

この起用には少し変わった経緯がある。マーティンの息子がスタックリッジのデモを気に入り、周囲からの勧めもあって、当初は乗り気でなかったマーティンが制作を引き受けたとされている。結果として同作は全英アルバムチャートで自己最高位の23位を記録し、バンドにとって商業的に最も成功したアルバムになっている。

ディスコグラフィーを追うときの見どころ

スタックリッジを聴くなら、まずは『The Man in the Bowler Hat』から入る人が多いはずだ。ジョージ・マーティンのプロデュースが入った作品としても分かりやすく、バンドの持つロック、フォーク、ユーモアの要素がまとまっている。

バンド全体を通して見ると、派手な大ヒットを連発するタイプではなく、70年代英国ロックの中で個性を残したグループとして追うのがしっくりくる。公式サイトや各種アーカイブ、Wikipedia、Prog Archives、AllMusicでも、そうした位置づけで紹介されている。

参考にした主な関連サイト

toast