Stomu Yamashta's Go

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Stomu Yamashta's Go

Stomu Yamashta's Goとは

Stomu Yamashta's Goは、日本人パーカッショニスト/キーボード奏者の山下勲(ストム・ヤマシタ)を中心に動いた国際的なプロジェクトだ。1975年に3者によるコラボレーションとして始まり、最初のリリースは東洋の盤上ゲームを題材にしたコンセプト作『m20350』という名義で発表された。その後、反響を受けて「Stomu Yamashta's Go」の名前で作品が出されるようになった。

結成の背景

このプロジェクトの始まりには、マイケル・シュリーヴの印象的なエピソードが残っている。サンタナのドラマーとして知られるシュリーヴは、半円状に並んだ打楽器の前に立つ山下の写真を見てから1年以上にわたって本人を探し続け、最終的にローマで対面したという。この出会いをきっかけに、プロジェクトの方向性とメンバー構成が固まっていったとされる。

主要メンバー

  • Stomu Yamash'ta(山下勲): シンセサイザー、パーカッション、ティンパニ
  • Steve Winwood: ヴォーカル、各種キーボード、ギター
  • Michael Shrieve: ドラム
  • Klaus Schulze: シンセサイザー
  • Al Di Meola: リードギター
  • Hisako Yamashta
  • Brother James

メンバーには、ロック、ジャズ、フュージョンの各分野で活動していたプレイヤーが集まっている。特にクラウス・シュルツェのシンセサイザー、スティーヴ・ウィンウッドの歌と鍵盤、アル・ディ・メオラのギターが並ぶ構成は、このプロジェクトの性格をよく表している。

音楽的特徴

ジャンルはElectronic、Rock、Jazzにまたがり、スタイルとしてはExperimental、Prog Rock、Fusion、Jazz-Rock、Jazz-Funkが挙げられる。実際のサウンドは、ポップやロックの枠組みにジャズやクラシックの要素を重ねた構成になっている。

1976年4月に発表されたアルバム『Go』は、宇宙旅行をモチーフにしたコンセプト・アルバムとして制作された。ライナーノーツでは「変化と両極性――幻想と現実、死と再生」がテーマとして示されていて、楽曲全体もその流れに沿って組み立てられている。シンセサイザー主体のパートと、バンド編成による演奏が並び、プログレッシブ・ロック寄りの展開とジャズ由来の演奏感が同居している。

作品と評価

初期の『m20350』に続いて出た『Go』は、プロジェクトの代表作として扱われることが多い。全米チャートでは60位を記録していて、実験的な内容でありながら一定の商業的な結果も残している。

この作品では、山下の打楽器と電子音が土台を作り、ウィンウッドの歌、シュリーヴのドラム、シュルツェのシンセ、ディ・メオラのギターがその上に重なる。演奏者それぞれの出自が違うぶん、ロック、ジャズ、電子音楽の接点を探る作りになっている。

聴きどころ

Stomu Yamashta's Goを聴くときは、まず編成の大きさと音の役割分担に注目しやすい。ドラム、パーカッション、シンセサイザー、ギター、ヴォーカルがそれぞれ前に出る場面があり、ひとつの楽曲の中で質感が切り替わっていく。

また、単なるセッションではなく、コンセプトを持った作品としてまとめられている点も重要だ。宇宙旅行という題材に沿って、曲の流れや音色の選択が組まれているので、アルバム単位で追うと全体像がつかみやすい。

関連する流れ

Stomu Yamashta's Goは、1970年代半ばのプログレッシブ・ロックやジャズ・ロック、フュージョンの動きと重なる。電子音楽の表現を前面に出しつつ、ロックの推進力とジャズの即興性も取り込んでいて、当時の国際的なクロスオーバーの流れを反映している。

山下勲を中心に、欧米の実力派ミュージシャンが集まった点も特徴だ。国やジャンルの違いをまたいで制作されたプロジェクトとして、当時のスーパーグループ的な企画の中でも個性がはっきりしている。

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