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Sugarhill Gangは、1979年にニュージャージー州イングルウッドで結成された、アメリカの初期ヒップホップ・グループだ。レコード・プロデューサーのシルヴィア・ロビンソンがラップ・シングル制作のために立ち上げた企画から生まれたグループで、ワンダー・マイク、ビッグ・バンク・ハンク、マスター・ジーの3人がオーディションで選ばれた。
1979年8月に録音されたデビュー曲「Rapper's Delight」は、同年9月にリリースされた。全米チャートでトップ40入りし、イギリスではトップ3、カナダでは1位を記録している。この曲は、ラップを広く知らしめた初期の作品として扱われることが多く、後のヒップホップ・シーンに影響を与えた。
この曲には、シックの「Good Times」のベースラインを土台にした点がある。のちに著作権の問題が起き、ナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズが作詞クレジットを得る形で整理された。また、ビッグ・バンク・ハンクの歌詞の一部が、MCグランドマスター・カズのリリック・ノートに由来していたという話も残っている。歌詞の中には、カズの別名「Casanova Fly」への言及も見られる。
ジャンルはHip HopとFunk / Soul、スタイルとしてはFunk、Discoが挙げられる。初期のヒップホップらしく、ラップを前面に出しながら、ファンクやディスコ由来のリズムを使っている点が特徴だ。特に「Rapper's Delight」では、踊れるビートと語りのようなラップが組み合わされている。
この時代のヒップホップは、現在のように細かくジャンル分けされる前の段階にあり、Sugarhill Gangの音楽もその流れの中にある。ファンクのベースラインやディスコのグルーヴを取り込みつつ、ラップをポップ・ソングの形で提示した点が重要だ。
プロフィール上では、当初のメンバーはWonder Mike、Big Bank Hank、Master Geeの3人だ。その後、Kory-OがMaster Geeの代わりとして加わった時期がある。さらに長い活動の中で複数回のメンバー交代があり、別名義で活動した時期もある。
現在は、法的な争いを経て、Wonder Mike、Hendogg、Master GeeがSugarhill Gang名義で活動しているとされている。グループ名をめぐっては、Big Bank HankがThe Original Sugarhill Gang名義で活動した時期や、他のメンバーが別の名義で出演した時期もあった。
Sugarhill Gangは、ラップをレコードとして広く流通させた初期のグループとして見られている。特に「Rapper's Delight」のヒットは、ヒップホップがクラブや地域コミュニティの文化から、一般のポップ・リスナーにも届く流れを作った。
ウェブ上の資料でも、彼らは初期アメリカン・ヒップホップ・トリオとして紹介されている。活動の出発点、楽曲の作り方、ヒットの規模を見ても、ヒップホップの初期史を語るうえで外せない名前だ。
Sugarhill Gangの名前を追うと、初期ヒップホップがどのように録音され、売れ、広がっていったのかが見えてくる。ファンクとディスコの上にラップを乗せた「Rapper's Delight」は、その流れを示す具体的な例として今も参照されている。