Supertramp

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Supertramp

Supertrampとは

Supertrampは、1969年にロンドンで結成された英米のロック・バンドだ。中心人物のRick Daviesに、オランダ人実業家Stanley “Sam” Miesegaesが資金援助を申し出たことが出発点になっている。Daviesはメンバー募集広告を出し、Roger Hodgsonらを迎えて活動を始めた。結成当初は「Daddy」を名乗っていたが、1970年1月にW.H. Daviesの小説『The Autobiography Of A Super-Tramp』にちなんでSupertrampへ改名した。

活動の流れ

初期はなかなか結果が出なかったが、1974年の『Crime Of The Century』で注目を集める。シングル「Dreamer」がヒットし、UKとカナダで4位を記録した。その後、1979年の『Breakfast In America』で大きく成功する。「The Logical Song」「Take The Long Way Home」などがヒットし、アルバムは全米・カナダで1位、UKで3位となった。

一方で、Rick DaviesとRoger Hodgsonの作風の違いは次第に表面化した。Hodgsonは1980年に家族や精神生活を重視して北カリフォルニアの山間部へ移住し、1983年9月のツアー終了後に脱退している。その後もバンドは活動を続け、1996年から2002年にかけて再結成、2010年から2011年にはヨーロッパ・ツアーのために再編成された。最後のスタジオ作は2002年の『Slow Motion』で、最後のライヴは2011年のフランス・カルカソンヌ公演だ。

メンバー構成と変遷

Supertrampは時期によって編成がかなり変わっている。初期にはRoger Hodgson、Rick Davies、Richard Palmer-James、Robert Millarが在籍し、1971年の『Indelibly Stamped』ではDave Winthrop、Frank Farrell、Kevin Currieが加わった。1973年から1980年代後半にかけては、いわゆるクラシック編成が定着する。

  • Roger Hodgson: ボーカル、キーボード、ギター
  • Rick Davies: ボーカル、キーボード、ハーモニカ
  • John Helliwell: 木管楽器、キーボード、コーラス
  • Dougie Thomson: ベース
  • Bob Siebenberg: ドラム

この5人編成は、1970年代後半の代表作を支えた核になっている。Hodgson脱退後もDaviesを軸に活動は続き、Mark Hart、Carl Verheyen、Lee Thornburg、Cliff Hugo、Jesse Siebenberg、Gabe Dixonなどが参加した。

音楽的特徴

ジャンルはロックに分類され、スタイルとしてはPop Rock、Art Rockが挙げられる。実際の音作りを見ると、ポップなメロディと、組曲的な構成や鍵盤中心のアレンジが同居している。Rick Daviesはブルースやジャズ寄りの感覚を持ち、Roger Hodgsonはメロディ重視の書き方をする傾向があったとされる。この対照が、バンドの曲の幅を広げる要因になっていた。

たとえば『Crime Of The Century』では楽曲のまとまりと構成の工夫が目立ち、『Breakfast In America』では短い曲でもフックのあるメロディが前に出る。管楽器やピアノ、シンセサイザーの使い方も含めて、単なるギター主体のロックとは少し違う整理のされ方をしている。

代表作と聴きどころ

まず外せないのは『Crime Of The Century』だ。ブレイクの起点になった作品で、バンドの基本形が見えやすい。続く『Even In The Quietest Moments...』では、より落ち着いたテンポの曲と構成の長さが印象に残る。

最大のヒット作はやはり『Breakfast In America』だろう。「The Logical Song」は社会や教育をめぐる視点を持った曲として広く知られ、「Take The Long Way Home」や「Goodbye Stranger」も含めて、1970年代後半のAMラジオやポップ・ロックの文脈で存在感がある。メロディの分かりやすさと、細かく作り込まれた演奏が同時に入ってくるのがこの時期の特徴だ。

影響と位置づけ

Supertrampは、ポップ・ロックの聴きやすさと、アート・ロック寄りの構成感を両方持ったバンドとして扱われることが多い。特に『Breakfast In America』の成功は大きく、1970年代後半のメインストリーム・ロックの中で、鍵盤主体のバンドが広く受け入れられる流れの一部を作った。

また、DaviesとHodgsonの作曲スタイルの違いがそのままバンドの個性になっていた点も重要だ。片方だけでは出にくい曲調が並んでいて、アルバム単位で聴くと曲の並び方にも変化がある。長く活動したバンドではあるが、中心にあるのはこの二人の対比だ。

現在の確認できる情報

公式サイトや各種アーカイブ、SNS、映像チャンネルが残っていて、過去の楽曲やライブ映像に触れやすい。バンドの活動は2011年のライブを最後に大きな動きが見えていない。なお、長く在籍したRick Daviesは2025年9月6日に81歳で亡くなっている。

Supertrampを初めて聴くなら、『Crime Of The Century』と『Breakfast In America』から入ると流れがつかみやすい。派手なギター・ロックとは少し違うけれど、曲の作り込みや歌メロの強さを追うと、かなり聴きどころの多いバンドだ。

ジャンル・スタイル

Rock Art Rock Pop Rock
toast