Vinyl Record Reviews
山下達郎は、1953年2月4日生まれ、東京・池袋出身のシンガーソングライター、音楽プロデューサーだ。ロック、ポップ、ファンク/ソウル、ジャズをまたぐ作風で知られていて、スタイルとしてはシティポップ、ソフトロック、ファンク、ソウル、バラードが挙げられる。アメリカのジャズ、ソウル、ビッグバンド音楽から強く影響を受けてきた人物でもある。
最初のアルバムでは、ザ・ビーチ・ボーイズをはじめとするアメリカの黄金期の楽曲をカバーしていた。この初期作は現在かなり入手しにくい作品として扱われている。メジャーデビューは1976年で、ニューヨークとロサンゼルスで録音されたアルバムを発表した。ニューヨーク録音には、指揮者・編曲家の参加もあった。
広く知られるようになるきっかけは1980年のシングル「RIDE ON TIME」だ。この曲はオリコン週間シングルチャートで最高3位を記録し、マクセルのカセットテープのテレビCMにも使われた。
さらに、1983年の「クリスマス・イブ」は山下達郎を語るうえで外せない曲だ。アルバム『MELODIES』に収録された当初は特別な大ヒットではなかったが、1988年にJR東海のテレビCM「ホームタウン・エクスプレス X'mas編」に起用されたことをきっかけに、毎年12月になると再び売れる季節曲として定着した。
この曲は2016年度時点で累計189万8000枚を売り上げ、その後もオリコン週間シングルランキングのTOP100入りを毎年続けている。2025年には40年連続TOP100入りを達成し、ギネス世界記録にも認定された。2025年12月には「クリスマス・イブ(2025 Version)」もリリースされ、初週1万5000枚で週間5位に入っている。
山下達郎の音楽は、ポップスの曲作りを土台にしながら、ソウル、ファンク、ジャズの要素を重ねていく構成が目立つ。メロディの運びやコーラスの組み方には、アメリカン・ポップスやR&Bの影響が見える。シティポップの文脈で語られることも多いが、実際にはソフトロック寄りの曲、ファンク色の強い曲、バラードまで幅がある。
また、録音作品ではアレンジや演奏の細部にまで気を配るタイプとして知られている。初期からアメリカでの録音を行っていたことも含めて、音作りへの意識が強いアーティストだ。
山下達郎はレコード・コレクターとしても有名だ。さらに、TOKYO FMの長寿番組「山下達郎のサンデー・ソングブック」のDJも務めている。この番組は1992年10月3日に「サタデー・ソングブック」として始まり、1994年4月3日から「サンデー・ソングブック」に変わった。現在も続いている長寿番組だ。
「クリスマス・イブ」は海外アーティストにもカバーされていて、Pentatonixが日本盤アルバムで取り上げたこともある。英語詞版は、山下達郎と長く関わる作詞家が手がけている。
こうした動きからも、山下達郎の楽曲が日本のポップスの中で長く聴かれ続けていることがわかる。作品単位でも、ラジオ番組でも、今も活動の軸がはっきりしているアーティストだ。