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Televisionは、1973年にニューヨークで結成されたアメリカのロックバンドだ。ジャンルはロックに分類されることが多く、スタイルとしてはパンクやニューウェイブの文脈で語られる。メンバーとしてはTom Verlaine、Richard Lloyd、Billy Ficca、Richard Meyers、Jimmy Rip、Fred Smithの名前が挙がっている。
Televisionの前身は、Tom Verlaine、Richard Hell、Billy FiccaによるThe Neon Boysだ。1973年にRichard Lloydが加わり、バンド名をTelevisionへ改めた。初期のTelevisionは、まだ無名だったニューヨークのライブハウスCBGBに最初期に出演したロックバンドのひとつとして知られている。この出演をきっかけに、CBGBはその後、パンクやニューウェイブの重要な拠点として扱われるようになった。
ただし、バンド内部は最初から順調だったわけではない。リハーサルをあまり好まなかったRichard Hellと、演奏や構成を重視したTom Verlaineのあいだには軋轢が生まれ、Richard Hellは後にFred Smithと交代している。
活動時期は1973年から1978年、1991年から1993年、2001年から2023年までとされる。2007年にはRichard Lloydがバンドを離れることを発表し、その後はTom Verlaineと長く活動してきたJimmy Ripが加わった。Tom Verlaineは2023年に亡くなっており、その時点でTelevisionの活動は事実上終了した。
Televisionを語るうえで中心になるのが、1977年発表のデビューアルバム『Marquee Moon』だ。Village Voice誌の年間批評家投票「Pazz & Jop」では、Sex Pistolsの『Never Mind the Bollocks』、Elvis Costelloの『My Aim Is True』に次ぐ3位に入っている。
アメリカでは商業的な成功は大きくなかったが、イギリスではアルバムと2枚のシングルがともにトップ40入りを記録している。評価と売れ方に差があるタイプの作品として扱われることが多い。
Televisionの音は、同時代のパンクとは少し違うところにある。歪みを強くかけすぎないツインギターの絡み合い、リフを繰り返していく構成、Tom Verlaineの神経質で個性的な歌い方が、バンドの大きな特徴だ。
演奏の勢いだけで押すのではなく、曲の中で音の配置やフレーズの反復をはっきり聞かせる作りになっている。『Marquee Moon』では、その組み立てが長尺の演奏にもつながっていて、パンクの枠に収まりきらない印象を残している。
Televisionは、後年ポスト・パンクの先駆けのひとつとして位置づけられることが多い。1980年代以降のニューウェイブやインディー・ロック、さらにロック全体のギタープレイにも影響を与えたとされている。
特に『Marquee Moon』で見られるギターの組み立て方は、単なる速さや音圧とは別の基準で聴かれている。ニューヨーク・パンクの初期を代表するバンドでありながら、サウンドの作り方はかなり独自で、そこが今も参照され続けている理由のひとつになっている。