The Alan Parsons Project

Vinyl Record Reviews

The Alan Parsons Project

The Alan Parsons Projectとは

The Alan Parsons Projectは、アラン・パーソンズとエリック・ウールフソンを中心に始まったイギリスのロック・スタジオ・プロジェクトだ。もともとは、エドガー・アラン・ポーを題材にしたコンセプト・アルバムを制作するために立ち上がった。

バンドというより、2人を核にして曲ごとに参加ミュージシャンを入れ替えながら作品を作る形で活動していたのが特徴だ。固定メンバー制ではなく、時期ごとに歌手や演奏者が変わるスタイルで、オーケストラや合唱隊もよく使われている。

結成の背景

アラン・パーソンズは、EMI傘下のアビイ・ロード・スタジオでキャリアを積んだ録音エンジニアだ。ビートルズの「Let It Be」や「Abbey Road」のセッションにテープ・オペレーター/アシスタント・エンジニアとして参加し、その後はThe Hollies、Wings、Pink Floydなどの仕事を担当した。特にPink Floydの『The Dark Side of the Moon』でエンジニアリングを手がけたことで知られている。

一方のエリック・ウールフソンは作曲家/プロデューサーで、夜間のマーケティング講座で聞いた「エドガー・アラン・ポー原作の映画は赤字がない」という話をきっかけに、ポー作品を音楽化する構想を思いついた。このアイデアが、1976年のデビュー作『Tales of Mystery and Imagination, Edgar Allan Poe』につながった。

活動の始まりと作品の作り方

デビュー作『Tales of Mystery and Imagination, Edgar Allan Poe』は、ポーの短編や詩を1曲ずつ音楽に置き換えた全7曲のコンセプト・アルバムだ。ここでの制作方法が、その後のThe Alan Parsons Projectの基本になっていく。

2人が作曲やプロデュースの中心を担い、必要に応じて歌手や演奏者を呼ぶ形で作品を作る。参加者には、イアン・ベアンソン、デヴィッド・パットン、スチュアート・エリオット、コリン・ブランストン、クリス・レインボー、レニー・ザカテック、ジョン・マイルスなどがいる。楽曲によって歌い手が変わるので、アルバムごとの色分けがはっきりしている。

音楽的な特徴

ジャンルとしてはロックに入り、スタイルとしてはポップ・ロック、プログレッシブ・ロックの要素が強い。曲の構成は比較的聴きやすい一方で、オーケストラ、合唱、シンセサイザー、変則的な音色処理を組み合わせる場面が多い。

アラン・パーソンズは音響面でも実験的な仕事を続けていて、アナログ・サンプラーの「Projectron」を自作している。この機材は、24トラックのテープマシンと電圧制御アンプを組み合わせたもので、『I Robot』『Pyramid』『The Turn of a Friendly Card』で使われた。その後、Fairlight CMIが使えるようになると、そちらに切り替えている。

こうした制作環境の影響もあって、The Alan Parsons Projectの作品は、バンド演奏だけで押し切るタイプというより、スタジオで細かく組み立てられた音像が目立つ。ロックの形を取りつつ、録音技術や編曲の比重がかなり大きい。

代表曲と広く知られた楽曲

一般に広く知られているのは、パワー・バラードの「Eye in the Sky」と、インストゥルメンタルの「Sirius」だ。

「Eye in the Sky」はグループの代表曲として扱われることが多く、「Sirius」は後にシカゴ・ブルズをはじめ、スポーツイベントの入場テーマとしても使われた。歌ものとインスト曲の両方で認知されているのは、このプロジェクトの特徴のひとつだ。

参加ミュージシャンと制作体制

The Alan Parsons Projectは、毎回同じメンバーでライブ活動を重ねるタイプではなく、スタジオ作品中心のプロジェクトとして動いていた。参加者の幅が広く、管弦楽や合唱も含めて制作されている。

  • Alan Parsons – プロデュース、エンジニアリング、プログラミング、作曲、キーボード、ギター
  • Eric Woolfson – 作曲、作詞、ピアノ、キーボード、ボーカル、エグゼクティブ・プロダクション
  • Andrew Powell – 作曲、キーボード、オーケストラ編曲
  • Philharmonia Orchestra
  • The English Chorale – 合唱

そのほか、イアン・ベアンソンやデヴィッド・パットン、スチュアート・エリオット、リチャード・コトル、クリス・レインボーなどが時期ごとに参加している。ボーカルも楽曲ごとに変わるため、アルバム単位で聴くと曲調の切り替わりが分かりやすい。

関連サイトと作品を追うときの入口

公式サイトやディスコグラフィー、各種データベースで作品情報を確認できる。アルバム単位で追う場合は、デビュー作『Tales of Mystery and Imagination, Edgar Allan Poe』から、『I Robot』、『Pyramid』、『The Turn of a Friendly Card』、『Eye in the Sky』期へ進むと流れがつかみやすい。

スタジオ・プロジェクトとしての作り方、コンセプト・アルバムの構成、録音技術へのこだわりをまとめて見ると、The Alan Parsons Projectの輪郭が見えやすい。ロックの枠に入りつつ、作曲とサウンド設計の比重が大きいグループだ。

関連リンク

ジャンル・スタイル

Rock Pop Rock Prog Rock
toast