The Art Of Noise

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The Art Of Noise

The Art Of Noiseとは

The Art Of Noiseは、1983年に始動したイギリスのアート・ポップ/エレクトロニック・グループだ。Trevor Horn、J.J. Jeczalik、Anne Dudley、Gary Langan、Paul Morley、Lol Cremeといったメンバーが関わり、実験性の強いサウンドとシンセポップの要素を組み合わせた作品を残している。

活動の始まりとメンバー構成

このプロジェクトは、スタジオ・エンジニアのGary Langan、Fairlightサンプラーの操作に長けたJ.J. Jeczalik、プロデューサー/パフォーマーのTrevor Horn、ピアニスト/作曲家/アレンジャーのAnne Dudleyの仕事を土台にして立ち上がった。そこへPaul Morleyが加わり、当初は顔の見えない「非バンド」的なイメージづくりが行われた。

その後、1985年の分裂でHornとMorleyが離れ、Jeczalik、Dudley、Langanを中心に方向性が変化する。1987年にはLanganが離れ、1990年までDudleyとJeczalikが活動を続けた。1998年にはHorn、Dudley、Morleyが再結成し、Lol Cremeを加えた編成で再び作品を発表している。

サウンドの核にあったFairlight CMI

The Art Of Noiseの音楽性を支えた重要な機材が、当時最先端のデジタル・サンプリング・ワークステーションだったFairlight CMIだ。操作の中心を担ったのはJ.J. Jeczalikで、録音した音を切り貼りし、加工し、別の曲として組み直す手法を前面に出していた。

このやり方は、同じ音源をサンプリングと編集で何度も作り替える発想に基づいている。1980年代前半としてはかなり新しい作り方で、のちの商業的なエレクトロニック・ミュージックやサンプリング文化の先例として扱われることが多い。

代表曲とヒット

初期の代表曲としては、1984年の「Beat Box」、1985年の「Close (To The Edit)」、同じく1985年の「Moments in Love」、1986年の「Paranoimia」などが挙げられる。これらはシングルとして知られ、クラブやヒップホップの現場でも受け止められた。

とくに「Close (To The Edit)」は、Fairlight本体に内蔵されていたデモ音源「ARR1」をサンプリングして組み立てられている。先進的な音作りが注目され、1985年のMTVビデオ・ミュージック・アワードではミュージックビデオが2部門を受賞している。

カバー曲とゲスト参加

The Art Of Noiseは、自作曲だけでなくカバーでも知られている。1986年にはギタリストのDuane Eddyを迎えて、Henry Manciniの「Peter Gunn」をカバーした。このバージョンは翌1987年のグラミー賞でベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンスを受賞している。

1988年にはPrinceの「Kiss」を取り上げ、Tom Jonesをボーカルに迎えたバージョンも発表した。ゲスト・パフォーマーを組み合わせながら、原曲の要素を別の形に組み替えるやり方が目立つ。

アルバムごとの動き

1986年のアルバムでは、カバーとオリジナルを並べながら、サンプリング主体の制作をさらに押し進めている。1999年の再結成作では、Debussyの生涯と作品に焦点を当て、20世紀の音楽形式を参照する試みが続いた。プロジェクト全体を通して、既存の音素材や音楽史の断片を再構成する姿勢が一貫している。

音楽的な位置づけ

The Art Of Noiseは、商業音楽の中でサンプリングを本格的に使った先駆的なグループとしてよく名前が挙がる。特に、電子音響、ポップ、クラブ向けのリズム、実験的な編集をつなげた点が特徴だ。

一方で、活動期間ごとの編成変更が多く、制作の中心人物も変わっている。そのため、作品ごとに音のまとまり方や見え方が少しずつ違う。スタジオ・プロジェクトとしての性格が強いところも、このグループを理解するうえで重要だ。

関連サイト

ジャンル・スタイル

Electronic Experimental Synth-pop
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