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The Beat Of The Earthは、1967年にカリフォルニア州オレンジ・カウンティで結成された実験的なサイケデリック・ロック・バンドだ。中心にいたのは、カリフォルニア大学アーバイン校で美術を学んでいたPhil Pearlmanで、彼を軸に複数のメンバーが参加している。メンバーにはRon Collins、Rick Mandelbaum、Toni Sartorio、Bill Younger、J.R. Nichols、Karen Darby、Morgan Chapman、Sherry Phillips、Wendell Keesee III、Bill Phillipsの名前が挙がっている。
バンドは1967年、ロサンゼルス南東のオレンジ・カウンティで動き始めた。ウェブ上の情報では、Phil Pearlmanが制作の中心となり、ハリウッドでプロデューサーJim Sidoreのもとでデビュー作が録音されたとされている。デビュー作はセルフタイトルの『The Beat Of The Earth』で、Radishという小規模レーベルからリリースされた。
この作品はA面とB面にそれぞれ1曲ずつ、合計2曲だけを収録した構成になっている。曲数の少なさも含めて、かなり即興性の強い内容だったようだ。
ジャンル表記はRockだが、実際の中身はPsychedelic RockとFree Improvisationの要素が強い。サイケデリックなギターのジャム、うねるようなオルガンの持続音、朗読のように挟まる「詩」が組み合わさった、長尺のインストゥルメンタル中心の作品として紹介されることが多い。
音楽性については、East CoastのVelvet Undergroundの荒々しさと、West CoastのGrateful Deadの開放的な感触の中間にある、という受け止め方がされている。ギター、オルガン、即興演奏、朗読が前に出るため、通常の曲構成を期待するとかなり違う印象を受けそうだ。
1970年には2作目『The Electronic Hole』を発表している。この作品は200枚しかプレスされなかったとされ、その少なさから海賊盤も多く出回った。後年には正規の再発も行われている。
また、Phil Pearlmanはその後Relatively Clean Riversという別プロジェクトにも関わっている。The Beat Of The Earthとあわせて追うと、当時のサイケデリック・シーンの中でも、かなり個人主導の制作姿勢が見えてくる。
長いあいだ忘れられた存在だったが、1990年代初頭にコレクターたちがPhil Pearlmanの足跡を追い始めたことで、再評価が進んだ。Pearlmanは水道も電話も郵便受けもない山小屋でオフグリッド生活を送っていたとされ、所在を突き止めるだけでも難しかったという話が残っている。
こうした背景もあって、The Beat Of The Earthは単なる再発見された古いバンドというより、作品そのものと人物像の両方で語られる存在になっている。特にデビュー作は、当時の主流とはかなり距離のある録音として、コレクターやサイケデリック・ロックのリスナーのあいだで扱われてきた。
The Beat Of The Earthは、1960年代末の実験的なロックがどこまで自由になれるかを、そのまま作品にしたようなバンドだ。作品数は多くないが、デビュー作と『The Electronic Hole』の2枚だけでも、かなり強い個性が残っている。