The Pretty Reckless

Vinyl Record Reviews

The Pretty Reckless

The Pretty Recklessとは

The Pretty Recklessは、アメリカ・ニューヨーク/ペンシルベニア出身のオルタナティブ・ロック・バンドだ。現在のメンバーは、Taylor Momsen(ボーカル、リズムギター)、Ben Phillips(リードギター、バッキングボーカル)、Mark Damon(ベース)、Jamie Perkins(ドラム)。ロックを軸に、Alternative Rock、Hard Rock、Post-Grungeの要素を組み合わせたサウンドで活動している。

活動の始まりとTaylor Momsenの歩み

バンドを率いるTaylor Momsenは、映画『グリンチ』でシンディ・ルー・フー役を演じた元子役で、テレビドラマ『ゴシップガール』のジェニー・ハンフリー役でも知られている。音楽活動は2009年に「The Reckless」名義で始まり、複数のプロデューサーを試したのち、後にバンドを支えることになるKato Khandwalaと出会って本格始動に至った。

2010年には『ゴシップガール』を降板し、2011年に18歳を迎えたタイミングで、音楽以外の活動をやめて音楽に専念する決断をしている。女優としての知名度を持ちながら、ロックバンドのフロントに立つ方向へ軸足を移した流れが、このバンドの出発点になっている。

作品とチャート実績

2010年、Interscope Recordsからデビューアルバム『Light Me Up』を発表した。収録曲「Make Me Wanna Die」はBillboardのHot Modern Rock Tracksチャートで16位を記録している。その後も作品を重ね、2021年には「Death by Rock and Roll」「And So It Went」「Only Love Can Save Me Now」の3曲連続を含め、Billboard Mainstream Rock Airplayチャートで通算8曲のナンバーワンを獲得した女性フロントのバンド/ソロアーティストとして記録を残している。

この実績からも、The Pretty Recklessがデビュー以降、継続してロック・ラジオの現場で存在感を保ってきたことが見えてくる。

音楽的特徴

サウンドの軸は、Alternative Rock、Hard Rock、Post-Grungeにある。ギターを前面に出した構成が多く、Taylor Momsenのボーカルがバンドの中心を担う形だ。メンバー構成としては、Ben Phillipsのリードギターとバッキングボーカル、Mark Damonのベース、Jamie Perkinsのドラムが土台を作っている。

楽曲の組み立てはロックの基本形を押さえつつ、モダン・ロックの文脈で聴かれてきた。デビュー時から現在まで、ラジオ向けの押し出しの強さと、バンド編成ならではの骨格のある演奏が両立している。

ロック史への向き合い方

The Pretty Recklessは、ロックの先達への敬意をはっきり示しているバンドでもある。Chris Cornellへのトリビュートに積極的で、追悼公演ではTom Morelloと共にSoundgardenの「Loud Love」を演奏した。また、自身のライブでAudioslaveの「Like a Stone」をカバーしている。こうした選曲からは、90年代以降のオルタナティブ・ロックやハードロックの系譜を強く意識している様子がうかがえる。

公式サイト・SNS

The Pretty Recklessは、Taylor Momsenの経歴だけで語られるバンドではなく、デビュー以降のチャート実績やライブでのカバー選曲まで含めて見ると、ロックのどの系統に立っているかがはっきりしている。オルタナティブ・ロック、ハード・ロック、ポスト・グランジを軸に活動を続ける、現行ロック・バンドのひとつだ。

toast