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The Specialsは、1977年にイングランド・コヴェントリーで「The Coventry Automatics」として結成されたバンドだ。のちに「The Special AKA」を名乗り、1979年にはキーボード奏者Jerry Dammersが立ち上げたレーベル2 Tone Recordsからデビューした。スカを土台にパンクの要素を混ぜたサウンドで、2トーン・ムーブメントの中心に立ったグループとして知られている。
メンバーには白人と黒人が混在していて、その編成自体が当時のイギリス社会に対するメッセージになっていた。人種差別や社会格差を扱う歌詞を前面に出し、白黒二色のロゴでも人種融和を示した。コヴェントリーという多文化都市を出発点にしたバンドとして、音楽面だけでなく、見た目や発信の仕方でも2トーンの考え方を体現していた。
The Specialsの核にあったのは、スカのリズムとパンクの直線的な勢いだ。そこにホーンやオルガン、タイトなベースとドラムが加わり、ダンスできる感覚と、社会の不満をそのまま投げるような歌詞が同居している。Jerry Dammersのキーボードが曲の骨格を作り、Terry Hallのボーカル、Neville Stapleのボーカル/パーカッション、Lynval Goldingのギターとボーカル、Roddy Byersのリードギター、Horace Panterのベース、John Bradburyのドラムがまとまっていた。
1979年から1981年にかけて、The Specialsは7枚のシングルを発表した。そのうち「Too Much Too Young」と「Ghost Town」はUKチャートで1位を記録している。特に「Ghost Town」は1981年6月に出た曲で、失業や都市の荒廃、若年層の閉塞感を扱っていた。同年夏にブリクストンやトクステスなどで暴動が続いた時期と重なり、1981年7月11日に1位へ上がったことでも記憶されている。
「Ghost Town」は、当時のイギリスの空気をそのまま記録したような楽曲として扱われることが多い。景気の悪化、失業、都市の空洞化、若い世代の不満が背景にあり、バンドのメッセージ性が最もはっきり出た曲のひとつになっている。ヒット曲でありながら、娯楽だけに寄らないところがThe Specialsの大きな特徴だ。
「Ghost Town」が大きくヒットした時期に、バンド内の軋轢は深まっていた。The Specialsはその絶頂期に解散している。Jerry DammersとJohn Bradburyは「The Special AKA」として活動を続け、Horace Panterも一定期間その流れに関わった。Roddy Byersはバンドを離れたが、後に一部の作品でゲスト参加している。Terry Hall、Neville Staple、Lynval Goldingは「Fun Boy Three」を結成した。
The Specialsは、2トーン・ムーブメントの代表格として扱われることが多い。白人と黒人のメンバーが混ざった編成、人種融和を前面に出したビジュアル、社会問題を扱う歌詞、スカとパンクの接続。このあたりが後続のバンドやシーンに与えた影響は大きい。単にスカを再解釈したグループというより、70年代末から80年代初頭のイギリス社会を音に落とし込んだバンドとして見られている。
公式サイト、Facebook、X、Instagram、YouTubeなどのアカウントがあり、2 Tone関連の資料や百科事典系のページでも情報を追える。活動時期は短いが、残した作品とシーンへの影響で、今もよく参照されるバンドだ。