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The Verveは、1990年にイングランドのウィガンで結成されたロックバンドだ。中心メンバーは、ボーカルのリチャード・アシュクロフト、ギターのニック・マッケイブ、ベースのサイモン・ジョーンズ、ドラムのピーター・サリスベリーで、のちにサイモン・トングがセカンドギターとして加わった。1991年には単に「Verve」として活動を始め、1994年にジャズ・レーベルのVerveとの争いを経て「The Verve」に改名している。
初期のThe Verveは、My Bloody Valentineの影響を受けたギター中心のサウンドスケープを展開していた。その後は、より一般的なオルタナティブ・ロック寄りの方向へ移っていく。提示されているジャンルとしては、Rockを軸に、Psychedelic Rock、Indie Rock、Blues Rock、Alternative Rockが挙がっている。楽曲ごとに音の作り方を変えながら、ギター、ベース、ドラムを前面に出したバンドとして評価されてきた。
The Verveを語るうえで外せないのが、1997年の代表曲「Bitter Sweet Symphony」だ。この曲は、ローリング・ストーンズ「The Last Time」(1966年)のアンドリュー・オールダム・オーケストラ版のオーケストラ・アレンジをサンプリングして制作された。制作時にはレコード会社デッカから許諾を得ていたが、ストーンズの元マネージャーでABKCOレコードを率いるアレン・クラインからの許諾は得ていなかったとされる。
リリース直前にクライン側が提訴し、バンドは「Bitter Sweet Symphony」の印税を100%放棄することになった。作曲クレジットにはミック・ジャガーとキース・リチャーズの名前が加えられ、この曲は大きなヒットになった一方で、長くThe Verve側には作曲クレジットも印税収入も入らない状態が続いた。2019年5月には権利をザ・ヴァーヴ側に返還する合意が成立し、ジャガーとリチャーズは自分たちの取り分の印税とともに作曲クレジットから名前を外すことに同意している。
バンドは1999年4月に解散を発表した。その後、8年を経てオリジナル・メンバーが和解し、新作の録音とツアー再開のために再結成している。ただし、2008年の再結成時にはサイモン・トングはメンバーに含まれていなかった。こうした経緯を見ると、The Verveは活動のたびに編成や立ち位置が変わりながらも、リチャード・アシュクロフトを中心に音楽を続けてきたバンドとして整理できる。
The Verveは、初期のギター・サウンドからオルタナティブ・ロック寄りの楽曲まで幅を持ち、特に「Bitter Sweet Symphony」で広く知られるバンドだ。権利問題を含む曲の背景も含めて、90年代ロックを語る場面でよく名前が挙がる。