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Tim Hardin(ティム・ハーディン)は、1941年12月23日にアメリカ・オレゴン州ユージーンで生まれたフォーク・ミュージシャン、ソングライター、コンポーザーだ。1980年12月29日にロサンゼルスで亡くなっている。ジャンル表記ではRock、Folk、World、& Country、Bluesにまたがり、スタイルとしてはBlues RockとFolkが挙がる。
ハーディンは音楽一家の出身で、母はポートランド交響楽団のヴァイオリニスト、父はジャズ・ベーシストだった。1959年に高校を中退して海兵隊に入隊し、アジア駐留中にヘロイン中毒になった。この依存症はその後の人生を通して彼につきまとった。
除隊後はボストンやグリニッジ・ヴィレッジのフォーク・シーンで活動し、Verve Recordsと契約している。フォークを土台にしながら、ブルースの要素やエレクトリックな感触も取り入れていった。
初期の代表曲として知られるのが「Reason to Believe」(1966年)と「If I Were a Carpenter」(1967年)だ。「If I Were a Carpenter」はBobby Darinのカバーで全米トップ10ヒットになり、その後もJoan Baez、Johnny Cash、The Four Tops、Robert Plantなど多くのアーティストに取り上げられた。
「Reason to Believe」もカバーが多い曲で、Rod Stewartのバージョンはチャート入りしている。ほかにも、Nicoがデビュー・アルバムで「Eulogy to Lenny Bruce」を歌っている。ハーディン本人の録音だけでなく、他のアーティストを通して広く知られた曲が多い。
ハーディンの音楽は、フォークの枠だけでは収まりにくい。ブルース寄りの歌唱があり、Bob Dylanより早い時期にエレクトリックの要素を取り込んでいたとされる。後年はジャズにも接近し、自分を「ジャズ・シンガー」と呼んでいた。
一方で、極度のステージ恐怖症とヘロイン依存のため、ライヴでは安定したパフォーマンスを保ちにくかった。作品の評価と、ステージ上での不安定さが並走したキャリアだった。
1969年8月15日のウッドストック・フェスティバルにも出演している。ただし、この出演は錯乱気味で不安定なステージとして記録されている。大規模なフェスに立ちながらも、本人のコンディションは万全ではなかった。
その後も批評家からの評価は高く、多くのアーティストが彼の楽曲をカバーし続けた。一方で、本人は次第に表舞台で忘れられた存在になっていった。
ハーディンの楽曲は、シンプルな構成の中に複雑な感情を入れ込んだ書き方で知られている。そうした書法は、後のソングライターにも影響を与えてきた。特に「If I Were a Carpenter」と「Reason to Believe」は、オリジナルだけでなく数多くのカバーを通して残っている。
短い活動期間でも、楽曲そのものが他の演奏者に引き継がれていったタイプの作家だ。本人の録音を聴くと、フォーク、ブルース、ロックの境目を行き来する感触がはっきり出ている。
関連情報としては、songsinger.infoのTim Hardinページ、Yahoo! GroupsのTim Hardinコミュニティ、WikipediaのTim Hardin項目がある。