Tim Hardin - Painted Head (1972)
Tim Hardin 1972

Tim Hardin - Painted Head (1972)

Rock Folk, World, & Country Blues Blues Rock Folk

Tim Hardin『Painted Head』について

Tim Hardinは、アメリカのフォーク・シンガー/ソングライターとして知られる人物で、1960年代後半から1970年代初頭にかけて、繊細な歌声と曲作りで印象を残したアーティストだ。本作『Painted Head』は1972年に登場した作品で、彼のキャリア後期にあたるアルバムになる。日本盤はCBS/Sonyから1981年に発売されており、オリジナルの時代から少し時間を置いてからの流通盤という位置づけになる。

作品の位置づけ

Tim Hardinといえば、まず思い浮かぶのは「If I Were a Carpenter」と「Reason to Believe」だろう。どちらも本人の代表曲であり、のちに多くのアーティストに取り上げられた。前者は Bobby Darin、Joan Baez、Johnny Cash、The Four Tops、Robert Plant などがカバーし、後者も Rod Stewart のヒットで広く知られるようになった。

そうした代表曲で名前を知る人にとって、『Painted Head』は、彼の作家性と歌い手としての感触を、70年代初頭の空気の中で捉えた作品として見えてくる。フォークを土台にしながら、ブルース寄りの感触も持つ流れで、いわゆるシンガーソングライター作品の文脈に置きやすい一枚だ。

日本盤について

この盤は日本のCBS/Sonyレーベル、品番は20AP 2202。CBS/Sonyは当時の日本盤洋楽リリースを数多く手がけていたレーベルで、1980年代初頭の再流通盤としてはよく見かける系統の1枚だ。1972年のオリジナル作品が、1981年に日本で改めて出回った形になる。

日本盤の利点としては、当時の国内流通盤として入手しやすかった点、そしてCBS/Sonyの安定したプレスやジャケット体裁で楽しめる点が挙げられる。オリジナル盤との音の違いについては、盤ごとの差があるため一概には言えないが、少なくとも日本盤としての整った仕上がりが期待されるタイプのリリースだ。

音楽性と聴きどころ

Tim Hardinの持ち味は、派手さよりも、フレーズの置き方や声のかすれ方に出る。『Painted Head』でも、その方向性は変わらない。フォークの骨格を保ちながら、ブルース・ロック的な手触りが混じるところに、この時期の彼らしさがある。

彼の作品は、メロディを強く押し出すというより、歌詞の輪郭と声のニュアンスで曲を進めていく印象が強い。スタジオで磨き上げるタイプというより、歌い手の体温がそのまま残るタイプの録音として受け取られやすいだろう。

同時代の文脈

70年代初頭のアメリカン・フォークやシンガーソングライターの流れの中では、Tim Hardinは少し陰影のある立ち位置にいる。James Taylor や Jackson Browne のような洗練されたソングライター像とは少し違い、より生々しく、ブルースの影を含んだ語り口が特徴的だ。

同じくフォーク由来でありながら、詩情よりも実感のある歌を残すアーティストとしては、Fred Neil や Tom Rush などを思い浮かべる人もいるかもしれない。とはいえ、Tim Hardinはその中でも特に「曲が他人に歌われることで広く知られる」タイプのソングライターとしての存在感が強い。

まとめ

『Painted Head』は、Tim Hardinの代表曲で知られるキャリアを踏まえたうえで聴くと、70年代初頭の彼の歌と作曲の手触りを確認できる作品だ。1972年のオリジナル盤を受けて、1981年に日本でCBS/Sonyから出たこの盤は、彼のアルバムを国内で追ううえでの重要な一枚として位置づけられる。

フォーク、ブルース、シンガーソングライター作品の流れの中で、Tim Hardinの声と曲がどう響くかを知るためのアルバム、といったところだろう。

トラックリスト

  1. A1 You Can't Judge A Book By The Cover 4:09
  2. A2 Midnight Caller 3:09
  3. A3 Yankee Lady 4:24
  4. A4 Lonesome Valley 4:29
  5. A5 Sweet Lady 3:44
  6. B1 Do The Do 3:44
  7. B2 Perfection 3:02
  8. B3 Till We Meet Again 3:11
  9. B4 I'll Be Home 5:42
  10. B5 Nobody Knows You When You're Down And Out 6:23

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