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Tom Browneは、アメリカ・ニューヨーク州クイーンズ出身のシンガー、ソングライター、トランペッター、レコーディング・アーティストだ。1954年10月30日生まれ。ジャンルはElectronic、Jazz、Funk / Soulにまたがり、スタイルとしてはSoul、Jazz-Funk、Electroに位置づけられている。
ニューヨークのHigh School Of Music And Artで学んだあと、Browneは地元のジャズ・シーンで活動するようになった。1978年には、George Bensonゆかりのアッパー・マンハッタンのクラブで演奏し、複数のソロ契約のオファーを受け、その後GRPと契約している。当時のGRPはArista配給だった。
その後はSonny FortuneやLonnie Smithとも共演し、1979年から2010年までに11枚のソロ・アルバムを発表している。
Tom Browneの名前を広く知らしめた曲としてよく挙がるのが、1980年に発表されたシングル「Funkin' for Jamaica (N.Y.)」だ。これは2枚目のソロ・アルバムからの楽曲で、BillboardのR&Bチャートでは1か月にわたって1位を記録している。
曲名にも入っているJamaicaは、彼が生まれ育ったクイーンズの地区名だ。地元への言及を含む楽曲として受け止められていて、ダンスDJの間でも長く使われてきた。
「Funkin' for Jamaica (N.Y.)」は、その後も多くのヒップホップ/R&Bアーティストにサンプリングされている。N.W.A、EPMD、Snoop Dogg、Keith Murray、Erykah Badu、The Black Eyed Peasなど、世代もスタイルも異なるアーティストが参照してきた点は重要だ。
このことから、Tom Browneの楽曲はジャズ・ファンクやエレクトロの文脈だけでなく、ヒップホップ以降のサンプリング文化の中でも使われてきたことがわかる。
Browneの活動は、ソウル、ジャズ・ファンク、エレクトロを中心に、ジャズ、フュージョン、スムーズ・ジャズ、R&B、ワールド・ミュージック、ヒップホップまで広がっている。トランペット奏者としての側面に加えて、歌うこと、曲を書くこと、録音作品を残すことも彼の活動の軸になっている。
ジャズの演奏家としてスタートしながら、ファンクやソウルの要素を取り込み、さらに後年は幅広いスタイルを横断してきた点が、Tom Browneのキャリアを見やすくしている。
Tom Browneは音楽活動だけでなく、物理学の学位を持ち、パイロット免許も取得している。音楽活動から離れた時期には、チャーター便やFedExのフィーダー航空会社で商業パイロットとして働いていた。こうした経歴も、彼の歩みを語るうえで外せない要素だ。
Tom Browneは、ジャズ・ファンクの代表的な楽曲を残したプレイヤーとして知られている一方で、アルバム制作や他ジャンルとの接続も続けてきた。特に「Funkin' for Jamaica (N.Y.)」は、当時のヒット曲としてだけでなく、後年のサンプリング素材としても繰り返し使われている。
ニューヨークのローカルな記憶を出発点にしながら、その楽曲がヒップホップやR&Bの文脈まで届いているところに、Tom Browneの音楽の広がりがある。