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Tori Amosは、1963年8月22日にノースカロライナ州ニュートンで生まれたアメリカのシンガーソングライター、ピアニストだ。ロックとポップを土台にしつつ、アートロックやオルタナティヴ・ロックの文脈で語られることが多い。ピアノを前面に出した楽曲作りで知られていて、ソロでの表現を長く続けている。
ウェブ上の情報によると、Tori Amosは5歳でピーボディ音楽院プレパラトリー課程に入学し、1968年から1974年までクラシック・ピアノを学んだ。これは当時としてもかなり早い段階での音楽教育だった。11歳の時点で奨学金を打ち切られ、退学することになったが、その背景にはポピュラー音楽やロックへの関心、そして楽譜通りに弾くことへの抵抗感があったとされている。
1992年に発表したソロ・デビュー作『Little Earthquakes』で広く注目を集めた。この作品には「Silent All These Years」「China」「Winter」「Crucify」などのシングルが収録されていて、英国では全英チャート14位を記録している。
このアルバムで特に重要なのが「Me and a Gun」だ。21歳のときに受けたレイプ被害を題材にしたア・カペラ曲で、伴奏を一切置かずに3分44秒を歌い切る構成になっている。かなり直接的な内容で、後年まで性暴力被害者の共感を集め続けている。1991年から1992年のライブ後には、この曲をきっかけに体験を語る被害者がTori Amosのもとを訪れるようになったという。
1994年のある公演後の出来事を機に、Tori Amosは同年設立された全米レイプ・虐待・近親相姦ネットワーク(RAINN)に参加した。団体史上初のスポークスパーソンになったとされている。音楽活動と並行して、社会的な発信を続けてきた点も彼女の活動歴の大きな要素になっている。
Tori Amosの音楽は、ピアノを軸に組み立てられている。クラシックの訓練を受けた経歴がある一方で、ロックやポップの要素も取り込み、アートロック、オルタナティヴ・ロックの枠で扱われてきた。歌とピアノだけで曲を成立させる場面も多く、編成よりも演奏と歌詞の内容が前に出るタイプのアーティストだ。
また、楽曲のテーマも個人的な体験から社会的な問題まで幅がある。「Me and a Gun」のように自身の経験をそのまま作品に反映させる一方で、その後の活動では被害者支援や発言の場にも関わっている。音楽そのものと発言が切り離されていないところが特徴になっている。
プロフィール情報では、Tori Amosは1998年からエンジニアのMark Hawleyと結婚しており、2000年生まれの娘Natashya Hawleyがいる。長く活動を続けながら、公式サイトやSNS、Bandcampなど複数の媒体で情報発信も行っている。
作品ごとに音の作り方や歌詞の切り口を変えながら、ピアノ主体のロックを続けてきたアーティストとして、Tori Amosは今も独自の位置にいる。初期作の『Little Earthquakes』から見える個人的な告白性と、継続してきた社会的な発信の両方が、彼女のキャリアを形作っている。