Traffic

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Traffic

Trafficとは

Trafficは、1967年4月に結成されたイングランドのロック・バンドです。中心になったのはスティーヴ・ウィンウッド、ジム・カパルディ、クリス・ウッド、デイヴ・メイソンで、メンバーはウェスト・ミッドランズ出身でした。初期はサイケデリック・ロックの色合いが強く、のちにブルース・ロック、プログレッシブ・ロック、ジャズ・ロック、フォーク・ロックへと音の幅を広げていきます。

結成から1stアルバムまで

結成直後のTrafficは、ロンドンを離れてバークシャーの農家コテージ「Sheepcote Farm」で共同生活を送りながら曲作りを進めました。ここで1stアルバム『Mr. Fantasy』の楽曲がまとめられています。こうした田舎での共同制作は当時としては珍しい進め方で、後のロック・バンドの制作スタイルにも影響を与えたとされています。

デビュー作『Mr. Fantasy』では、ビートルズの影響を感じさせる初期の楽曲に加えて、メロトロンやリード楽器、ジャズ的な展開、即興演奏の要素が取り入れられました。単なるサイケデリック・バンドに収まらず、演奏面での広がりを早い段階から見せています。

「Dear Mr. Fantasy」と初期Trafficの演奏感

代表曲のひとつ「Dear Mr. Fantasy」は、1967年11月にロンドンのオリンピック・スタジオで録音されました。作詞はジム・カパルディ、作曲はスティーヴ・ウィンウッドとクリス・ウッドによるものです。録音では、ウィンウッドのギターとヴォーカル、メイソンのベース、ウッドのオルガン、カパルディのドラムという編成で、同時演奏に近い形が取られています。

この曲は、きっちり組み立てたスタジオ作品というより、演奏の流れをそのまま収めたような作りになっています。Trafficの初期にあった自由なジャム感や、その場で音を伸ばしていく感覚が出やすい録音です。

メンバーの入れ替わりと活動の変化

Trafficは、メンバー間の方向性の違いも抱えながら動いていました。デイヴ・メイソンは1stアルバム録音後に一度脱退し、その後半年ほどで復帰していますが、1968年の『Traffic』、1969年の『Last Exit』のセッションを経て再び離れました。2024年のインタビューでは、ウィンウッドから作曲や歌い方、演奏の仕方について否定的な言葉を受けたことが、脱退のきっかけになったと語っています。

こうした内部の衝突は、Trafficの音楽がサイケデリック・ロックから、よりジャズやインプロヴィゼーションに寄った方向へ移っていく流れとも重なります。メンバー構成が固定されない時期も多く、そのたびに音の組み立ても変わっていきました。

解散、再結成、そして代表作

Trafficはいったん1969年に解散します。この時期にスティーヴ・ウィンウッドはBlind Faithに参加しました。その後、1970年に再結成され、『John Barleycorn Must Die』を発表します。ここから先は、ラインナップを変えながら1975年の解散まで活動が続きました。

再結成後の作品の中では、1971年の『The Low Spark of High Heeled Boys』が商業的に最も成功したアルバムとして知られています。Trafficのディスコグラフィーを追うと、初期のサイケデリックな曲作りから、より長尺でインストゥルメンタルの比重が高い作品へ移っていく流れが見えてきます。

音楽的特徴

  • 初期はサイケデリック・ロックを基盤にしている
  • メロトロンやオルガンなどの鍵盤楽器が目立つ
  • ジャズの要素や即興演奏を取り込んでいる
  • ブルース・ロック、フォーク・ロック、プログレッシブ・ロックにも接近している
  • 曲によっては、演奏のまとまりよりもセッション的な流れが前に出る

後世への位置づけ

Trafficは2004年にRock and Roll Hall of Fame入りを果たしています。活動期間は断続的で、メンバーの入れ替わりも多いバンドですが、初期の録音方法や、ロックにジャズや即興の感覚を持ち込んだ点は、かなりはっきりした特徴として残っています。

ロック・バンドの作り方や録音の仕方を見直すときに、Trafficの名前が挙がることがあります。とくに、田舎のコテージで曲をまとめたことや、バンド内の緊張を抱えながら音楽の方向を変えていった経緯は、作品そのものとあわせて追っておくと面白いです。

ジャンル・スタイル

Rock Blues Rock Folk Rock Jazz-Rock Prog Rock
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