Traveling Wilburys

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Traveling Wilburys

Traveling Wilburysとは

Traveling Wilburysは、1988年に結成されたロックのスーパーグループだ。メンバーはジェフ・リン、ボブ・ディラン、ロイ・オービソン、ジョージ・ハリスン、トム・ペティの5人で、いずれもそれぞれのソロ活動やバンド活動ですでに大きな実績を持っていた。

結成のきっかけは、ジョージ・ハリスンの新曲「This Is Love」のシングルB面用にもう1曲必要になったことだった。ロサンゼルスにいたハリスンがボブ・ディランに連絡し、ディランの自宅スタジオでのバーベキューをきっかけに、そこにいたジェフ・リン、トム・ペティ、ロイ・オービソンも加わってセッションが始まった。そこで生まれた「Handle with Care」が想定以上の出来だったため、単発のB面曲ではなくアルバム制作へ進んだ。

活動の流れ

1988年10月、デビュー作『Traveling Wilburys Vol. 1』がリリースされた。ここでは5人がそれぞれ架空の名字を名乗り、正体を前面に出さない形で参加している。ディランは「Lucky」、ハリスンは「Nelson」、リンは「Otis」、ペティは「Charlie T. Jr.」、オービソンは「Lefty」を名乗った。

同年12月にロイ・オービソンが急逝し、5人での続編制作は途切れた。1990年には続編アルバム『Vol. 3』が発表される。タイトルはあえて「Vol. 3」とされていて、実際には2作目にあたる作品だ。ここでは残る4人が新たな変名を使い、ディランが「Boo」、ハリスンが「Spike」、ペティが「Muddy」、リンが「Clayton」として参加した。『Vol. 3』はオービソンに捧げられている。

音楽的な特徴

ジャンルはロックで、スタイルとしてはポップ・ロック、フォーク・ロック、クラシック・ロックにまたがる。実際の楽曲でも、メロディの分かりやすさと、アコースティック寄りの手触り、60年代ロックの感覚が同居している。

特に「Handle with Care」は、このプロジェクトの出発点になった曲として知られている。複数の個性が同じ場でぶつかるというより、各メンバーの持ち味が自然に並ぶ作りになっていて、スーパーグループでありながら肩肘張った雰囲気はあまり強くない。

また、変名を使って活動したことも特徴のひとつだ。大物揃いのメンバー構成なのに、表に出るのは肩書きではなく曲そのもの、という形を取っている。

メンバーの顔ぶれ

  • Jeff Lynne
  • Bob Dylan
  • Roy Orbison
  • George Harrison
  • Tom Petty

それぞれの持ち場がはっきりしているメンバーが集まっているので、バンドというより「制作の場として成立したユニット」に近い動き方をしている。公式サイトやアーカイブ、各種データベースでも、このプロジェクトは短い活動期間ながら独自の位置づけで扱われている。

残したもの

Traveling Wilburysは、偶発的に始まった企画がアルバム作品まで発展した例として語られることが多い。ロック、フォーク、ポップの要素を持つ楽曲を、世代の異なる大物たちが一緒に演奏する形は、当時のロック史の中でもかなり分かりやすい出来事だった。

活動期間は長くないが、『Vol. 1』と『Vol. 3』の2枚で、メンバーそれぞれの過去のキャリアとは少し違う、肩の力を抜いた合奏の形を残している。

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