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Vanity 6は、1981年にPrinceが結成した女性グループだ。Princeの「Controversy Tour」直後に、自身の作曲アイデアを形にする受け皿として立ち上げられたプロジェクトで、メンバーはVanity、Brenda Bennett、Susan Moonseyの3人。ジャンルはFunk / Soulに位置づけられ、音の作りにはFunk、Synth-pop、Soulの要素が入っている。
グループ名のVanity 6は、3人編成であることと、メンバーが持つバスト数を掛け合わせた語呂合わせに由来する。かなり直接的なネーミングだが、当時のPrince周辺の作品群らしい発想でもある。Vanityは本名をデニス・マシューズといい、Princeと出会う前はRick Jamesのパートナーとしても知られていた。
Vanity 6は、Princeが「The Starr Company」という名義を使って、ほぼ全曲の作詞・作曲・プロデュースを担当した。これはJamie Starrの隠れ蓑として使われた名義で、実際の制作の中心はPrinceだった。例外はDez Dickersonが書いた「He's So Dull」だけだ。
1982年8月11日にセルフタイトル・アルバム『Vanity 6』を発表した。この1枚がグループの主要な作品で、収録曲「Nasty Girl」はBillboardのダンス/ディスコ・チャートで4週連続1位を記録した。クラブ向けの強いビートと、Prince周辺の作品に通じるシンセの使い方が目立つ曲だ。
Vanity 6の音楽は、ファンクのリズムを土台にしつつ、シンセサイザーを前に出した作りが中心だ。ソウルの要素も含みながら、クラブで鳴ることを意識した曲が並ぶ。バンド演奏の熱量よりも、打ち込みやシンセの質感、反復するグルーヴが前に出ている。
女性グループとしての見せ方も含めて、当時のポップ/R&Bシーンの中ではかなりPrince色の強い企画だった。歌詞やサウンドの作り方にも、彼の他作品とつながる部分が見える。
中心メンバーのVanityは、Princeとの関係の中で女優業も並行していたが、1983年にPrinceとの対立からグループを脱退した。その後、Apolloniaが後任として加入し、グループはApollonia 6として再編される。Vanityが主演する構想だった映画『Purple Rain』のヒロイン役も、最終的にはApolloniaが演じた。
Vanity 6は活動期間こそ長くないが、「Nasty Girl」のヒットと、Princeが女性グループを使って作ったサウンドの具体例として残っている。80年代前半のファンク、ソウル、シンセポップの接点を見たい時に、まず名前が挙がるグループだ。