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Yumi Murata(村田有美)は、1957年10月7日生まれ、東京都杉並区出身の日本のボーカルコーチ、元歌手だ。国立音楽大学の音楽教育学科を卒業している。1970年代末から1980年代末にかけて歌手として活動し、1991年には「村田有美ヴォーカル・トレーニング・ルーム」を開設して、以後は指導者として活動している。
村田有美は1979年、国立音楽大学在学中にシングル「Mr.ロマンス」でデビューした。作詞は阿久悠、作曲は織田哲郎が担当している。学生時代に、当時すでに大物作詞家として知られていた阿久悠から楽曲提供を受けてデビューした形になる。
その後も歌手として活動を続け、1980年代を通じてポップスや歌謡曲の文脈で作品を残した。アニメ『超力ロボ ガラット』のオープニングテーマも担当しており、活動の幅は広い。
ジャンルとしてはPop、Jazzが挙げられ、スタイルにはNew Wave、Fusionが含まれている。特に1980年のセカンド・アルバム『クリシュナ』は、清水靖晃がサウンド・プロデュース、笹路正徳がコ・プロデューサーを務めた作品だ。制作にはフュージョン・バンドMariahのメンバーが全面参加していて、当時の日本の先鋭的なフュージョン/ニューウェイヴ系の音楽家たちと近い環境で作られたことがわかる。
このあたりを見ると、村田有美の歌手活動は、単に歌謡曲の枠に収まるものではなく、当時の日本のポップスとフュージョンの接点に位置していたことが見えてくる。作品単位で、シーンの周辺にいた演奏家やプロデューサーと結びついていた点が特徴として整理できる。
1970年代末から1980年代末までの活動期間の中で、村田有美は歌手としての仕事を続けながら、アニメ主題歌にも関わっている。80年代の日本では、テレビアニメ、シティポップ、フュージョン、ニューウェイヴが同じ時代の空気の中で並走していたが、村田有美の作品履歴もその流れの中に置いて見ることができる。
とくに『クリシュナ』の制作陣からは、当時の音楽シーンで新しいサウンドを探っていた動きが読み取れる。村田有美自身がその中心にいたというより、そうした制作環境の中で歌を担っていた人物として見るのが自然だ。
1991年には自身のボイストレーニング教室「村田有美ヴォーカル・トレーニング・ルーム」を開設した。それ以降は、歌手時代に培った経験をもとに後進の指導にあたっている。表舞台での活動だけでなく、教育の現場に移ってからも音楽と関わり続けている点が村田有美の大きな特徴だ。
村田有美の名前を追うと、80年代日本のポップスとフュージョンの交差点にある作品にたどり着く。デビュー作には阿久悠と織田哲郎、アルバム制作には清水靖晃や笹路正徳、さらにMariahのメンバーが関わっていて、当時の音楽人脈の広がりが見える。
歌手としての活動のあとにボーカル指導へ軸足を移していることも含めて、演者としての経験を次世代へつないでいる人物として整理できる。