AFI - Decemberunderground (2006)
AFI『Decemberunderground』について
AFIの『Decemberunderground』は、2006年6月6日に発表された7作目のスタジオ・アルバムだ。バンドはカリフォルニア州ウキア出身で、もともとはハードコア/パンク寄りの流れから始まり、この作品ではオルタナティヴ・ロックとエモの色合いを強く打ち出している。AFIの名前を広く知らしめた時期の代表作として語られることが多い一枚でもある。
作品の位置づけ
このアルバムは、AFIが初期のパンク/ハードコア的な疾走感から、よりメロディを前に出したサウンドへ移っていった段階を示す作品だ。ダークな雰囲気を保ちながらも、楽曲の輪郭ははっきりしていて、歌を中心に据えた構成が目立つ。バンドのキャリアの中では、地下シーンの文脈だけでなく、より広いロック・リスナーに届く局面をつくったアルバムとして見られている。
収録曲と代表曲
マスターノート上では、このアルバムからのシングルとして「Miss Murder」と「Love Like Winter」が挙げられている。特に「Miss Murder」はAFIを象徴する楽曲のひとつで、鋭いリフと覚えやすいフックを持った曲として知られている。アルバム全体の中でも、こうしたシングル曲が作品の入口になっている印象だ。
また、本作にはシングル以外にも、陰影のある曲調と押しの強いバンド演奏が並び、曲ごとの温度差を持たせながら進む構成になっている。派手に突き抜けるというより、緊張感を保ったまま流れを作るタイプのアルバムだ。
同時代の文脈
2000年代半ばのロックでは、エモやオルタナティヴ・ロックが大きな存在感を持っていた。AFIもその流れの中で語られることが多く、同時代のバンドと比べても、メイクやビジュアルを含めた世界観の作り方がはっきりしている。音だけでなく、バンドの佇まいまで含めて印象を残すタイプの作品だ。
オリジナル盤と2026年盤
オリジナルは2006年作で、今回の盤は2026年の再発盤にあたる。レーベルはInterscope Records、リリース国はUS。マスターノートによると、2026年盤には複数仕様があり、2枚組LPのIVC subscription exclusive、RSD Essentialsの透明スモーク盤、通常のブラック盤、D2C限定のブラック&ホワイトA面/B面仕様にボーナス7インチ付きの版がある。
オリジナル盤は2006年8月のAdeline Recordsによるファースト・プレスで、ブラックの1LP仕様だった。その後、2006年11月にInterscope Recordsからクリア盤の7インチ・ボックスセット仕様が出ており、2026年盤ではさらに仕様を増やして再登場している。内容面の軸は2006年のアルバム本編にあるが、再発では盤の枚数やカラー、付属物の違いが目立つ。
まとめ
『Decemberunderground』は、AFIがパンク由来のバンドから、メロディ重視の大きなロック・バンドへと踏み出した時期を示す作品だ。代表曲「Miss Murder」を中心に、2000年代中盤のロックの空気を受け止めつつ、AFIらしい緊張感も残している。2026年の再発盤では、複数の仕様であらためて作品に触れられる形になっている。
トラックリスト
- A1 Prelude 12/21
- A2 Kill Caustic
- A3 Miss Murder
- A4 Summer Shudder
- B1 The Interview
- B2 Love Like Winter
- B3 Affliction
- C1 The Missing Frame
- C2 Kiss And Control
- C3 The Killing Lights
- D1 37mm
- D2 Endlessly, She Said
- D3 The View From Here
- D4 Don't Change