Vinyl Record Reviews
Blondieは、1974年にニューヨークでデボラ・ハリーとクリス・ステインを中心に結成されたバンドだ。前身バンドのThe Stilettosを離れた2人が始めた活動で、当初からCBGBやマックス・カンザス・シティといったライブハウスで存在感を広げていった。1974年10月12日にはCBGBに初出演し、その後、1975年にドラマーのクレム・バークとキーボードのジミー・デストリが加入。1976年にデビュー作『Blondie』を発表している。
初期のBlondieは、ニューヨークのパンク/ニュー・ウェイヴ周辺のシーンで活動を重ねた。ライブハウスでの演奏を通じて支持を集め、1978年の3作目『Parallel Lines』で一気に広い層へ届いた。ここから「Heart of Glass」などのヒットが生まれ、バンドの名前は国際的に知られるようになる。
その後も「Call Me」「Atomic」「Rapture」「Maria」などの楽曲で注目を集めた。1982年の『The Hunter』を最後にいったん活動を停止するが、1990年代後半に再結成。以後はツアーや新作発表を続けている。2006年にはロックの殿堂入りも果たした。
Blondieの特徴は、ニュー・ウェイヴを軸にしながら、ポップ、ディスコ、レゲエ、ラテンのリズム、初期ヒップホップの要素まで取り込んでいる点にある。紹介資料でも、New Wave、Synth-pop、Punk、Rock & Rollがスタイルとして挙がっている。
単純にパンク寄り、ポップ寄りと分けにくいところがあり、楽曲ごとに表情が変わる。ギター主体のロック感がある曲もあれば、シンセやダンス・ビートを前面に出した曲もある。そうした幅の広さが、長く聴かれている理由のひとつとして見られている。
Blondieの活動の中でも、「Rapture」は特に重要な曲として扱われることが多い。1981年発表のこの曲は、ラップの詞を取り入れた楽曲として全米ビルボード・ホット100で1位を記録した。デボラ・ハリーがファブ・ファイヴ・フレディやグランドマスター・フラッシュに触れながらラップを披露しており、ミュージックビデオにも両者が出演している。
この曲は、ヒップホップがより広い層に知られるきっかけのひとつとして語られることがある。Blondieがロックバンドでありながら、当時の新しい音楽表現を積極的に取り込んでいたことがよく分かる楽曲だ。
中心人物としては、デボラ・ハリーとクリス・ステインが知られている。そこにクレム・バーク、ジミー・デストリ、イヴァン・クレール、レイ・フォックス、フランク・インファンテ、ナイジェル・ハリソン、グレン・マトロック、ポール・カーボナー、マット・カツ=ボーヘン、トミー・ケスラーなど、時期ごとに多くのメンバーが加わってきた。バンドの長い活動歴の中で編成が変わっている。
Blondieは、パンク以降のロックにポップ性やダンス感覚を持ち込んだバンドとして知られている。ニューヨークのクラブ・シーンから出発しながら、ヒットチャートでも結果を残した点が特徴的だ。世界での総売上は4000万枚を超えるともされている。
ロック、ニュー・ウェイヴ、ディスコ、レゲエ、ラップをまたぐ作り方は、当時のポップ・ミュージックの広がりをそのまま反映している。代表曲を追っていくと、Blondieが単なるパンク・バンドでは収まらないことが見えてくる。
まずはこのあたりを聴くと、Blondieの持つロック感、ポップ感、ダンス感覚のバランスがつかみやすい。デビュー期の荒さから、ヒット期の洗練されたサウンドまで、曲ごとの幅もはっきりしている。
公式サイトや公式SNS、YouTubeのBlondieVEVOでも活動情報や映像を確認できる。長いキャリアの中で音楽性を広げながら、今も名前が残っているバンドだ。