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Chicは、1977年にNile RodgersとBernard Edwardsを中心に結成されたファンク/ソウル・グループだ。ディスコ時代を代表するバンドのひとつとして扱われることが多く、ダンス・ミュージックの文脈で名前が挙がる機会も多い。
結成後はTony Thompsonらを加えて本格的に活動を開始し、ギター、ベース、ドラムを軸にした演奏と、複数のヴォーカルを組み合わせた編成で知られる。現在のラインナップにも、Rodgers、Ralph Rolle、Naomi Rodgers、Alfa Anderson、Kimberly Davisらが名を連ねている。
RodgersとEdwardsは1970年にニューヨークでセッション・ミュージシャンとして出会い、その後いくつかのバンド活動を経てChicを立ち上げた。デビュー・シングルは1977年の「Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah)」で、続く「Le Freak」は1978年に全米1位を記録し、600万枚以上を売り上げた。
1979年の「Good Times」も重要な楽曲だ。Rodgersのカッティング・ギターとEdwardsのベースラインが前面に出た曲で、のちにThe Sugarhill Gangの「Rapper's Delight」やGrandmaster Flashの作品に引用された。ヒップホップの初期形成に関わる曲としてよく取り上げられる。
Chicの音は、ギターの細かいカッティング、ベースの反復フレーズ、タイトなドラム、複数のコーラスを組み合わせた構成で整理できる。ファンクのリズム感とディスコのダンス向けの展開が近い位置にある。
演奏面では、Nile RodgersのギターとBernard Edwardsのベースが中心になることが多い。そこにヴォーカルやホーンが加わり、曲の輪郭をはっきり見せる作りになっている。派手な装飾よりも、リズムの組み立てで引っ張るタイプのグループだ。
Chicは自分たちの作品だけでなく、Chic Organizationとして他アーティストのプロデュースも多く手がけた。代表的な例として、Sister Sledgeの『We Are Family』(1979年)やDiana Rossの『Diana』(1980年)がある。
その後、RodgersはDavid Bowie『Let's Dance』(1983年)やMadonna『Like a Virgin』(1984年)にも関わっている。Chicの活動は、バンドとしての作品だけでなく、プロデュースを通じてポップやR&Bの制作にも広がっていった。
Chicの影響はディスコの範囲にとどまらない。特に「Good Times」のベースラインは、ヒップホップの初期作品で直接参照されたことで知られている。ダンス・ミュージックの文脈だけでなく、ラップの成立史を考えるときにも名前が出てくるグループだ。
また、RodgersとEdwardsの制作手法は、のちのポップ、R&B、ダンス・ミュージックにもつながっていく。Chicは、演奏、作曲、プロデュースの3つをまたいで活動したグループとして見ておくと整理しやすい。
Chicには時期によって多くのメンバーが参加している。中心人物としてはNile Rodgers、Bernard Edwards、Tony Thompsonがよく挙げられるほか、Norma Jean Wright、Luci Martin、Alfa Anderson、Sylver Logan Sharpなどのヴォーカリストも加わってきた。
現在の編成では、ギターとヴォーカルのRodgersを軸に、ベース、ドラム、キーボード、ホーン、リード・ヴォーカルを含む形で活動が続いている。