Vinyl Record Reviews
Ed Wynneは、1961年6月3日生まれのイギリス・サマセット出身のギタリスト、シンセ奏者、作曲家。オズリック・テンタクルズの中心人物として知られ、同時にNodens Ictusのリーダーでもあり、ソロ活動も行っている。ジャンルはElectronicとRockにまたがり、スタイルとしてはPsychedelic RockやSpace Rockに位置づけられる。
Wynneの活動を語るうえで、まず外せないのがOzric Tentaclesだ。長く続くこのバンドでは、ギター、シンセ、作曲面の両方で重要な役割を担っている。並行して1986年には、Ozric Tentaclesのキーボード奏者だったJoie HintonとともにNodens Ictusを始動した。
Nodens Ictusは、クラブのチルアウトルーム向けにアンビエントなセットを求められたことがきっかけで生まれたプロジェクトだとされている。編成は、実質的にOzric Tentaclesからギターとリズム隊を抜いたような形になっていて、シンセと音響効果を前面に出した楽曲を展開している。音の作りは、Tangerine Dreamを思わせる要素がある。
ソロ名義では、初のソロアルバム「Shimmer Into Nature」を発表している。この作品は、コロラドの山中からスコットランドのFirth of Forth、さらにコーンウォールやサウス・デヴォンの海岸線まで、3年にわたって訪れた土地から受けた印象をもとに制作されたという。
続く2作目「Tumbling Through The Floativerse」は、GraceroomsのGry Van Daalenとの共作として2022年7月15日にリリースされている。ソロ作品では、バンド活動とは別の形で、環境や場所の印象を音に落とし込む流れが見える。
Ed Wynneの音楽は、ギターを中心にしながらも、シンセやエフェクトの使い方がかなり重要な位置を占めている。Ozric Tentaclesではロックバンドの骨格を持ちつつ、Nodens Ictusではその骨格を薄めて、シンセ主体の構成に寄せているのが特徴的だ。
ウェブ上の情報を見ると、アンビエント、スペースロック、サイケデリック・ロックの要素を行き来しながら活動していることがわかる。ギター・プレイヤーとしての顔と、シンセ奏者、作曲家としての顔が同じ比重で見えてくるタイプのアーティストだ。