Vinyl Record Reviews
Loleatta Hollowayは、1946年11月5日にアメリカ・イリノイ州シカゴで生まれた、Funk / Soul系のシンガーだ。2011年3月21日に64歳で死去している。
キャリアの出発点はゴスペルで、Albertina Walker率いるCaravansで歌っていた。その後、ジャズギタリスト/プロデューサーのFloyd SmithにR&Bへの転向を勧められ、のちにSmithと結婚している。ここでゴスペルの歌唱を土台にしながら、R&Bのフィールドに入っていった流れになる。
1970年代初頭には、アトランタのAware Recordsと契約し、Floyd Smithのプロデュースでアルバム「Loleatta」(1973年)と「Cry To Me」(1975年)を制作した。「Cry To Me」の表題曲は、BillboardのR&Bチャートで10位、Hot 100で68位まで上昇した。この時期に一般層へ届くヒットを記録したが、レーベルの倒産で継続的な展開にはつながらなかった。
1976年以降はSalsoul Recordsでディスコ作品を中心に活動するようになる。ここで「Love Sensation」や、Dan Hartmanの「Relight My Fire」など、ディスコ期を代表する楽曲に関わった。「Love Sensation」は彼女の代表曲として知られ、その後のハウスやダンス・ミュージックでも参照されることになる。
この時期の歌唱は、ゴスペル由来の強い発声と、ディスコのビートに乗る押しの強さがはっきりしている。バラードでも同じ声の芯が前に出るタイプで、Soul、Disco、Balladの各スタイルをまたいで活動していた。
1980年代以降は、彼女の過去曲がハウス・プロデューサーたちにサンプリングされるようになる。特にBlack Boxの「Ride On Time」では、「Love Sensation」のボーカルが使われた。ただし当初はクレジットがなかったため、Hollowayは訴訟を起こし、ロイヤルティの一部を得ている。
その後、Marky Mark & The Funky Bunchの「Good Vibrations」(1991年)では、彼女のボーカルがクレジット付きで使われた。こうした流れを見ると、彼女の歌声がディスコ期だけでなく、後のハウスやヒップホップ寄りのダンス・トラックにも影響を残していたことがわかる。
1984年にSalsoulを離れた後は、「Crash Goes Love」というアルバム制作に入ったが、完成には至らなかった。Streetwiseからはタイトル曲「Crash Goes Love」と「Sweet Thing」の2曲がシングルとして出ている。また、ロンドン滞在時にはIan Levineのために「Heartstealer」を録音している。
作品数だけで見るとまとまったディスコグラフィーが常に整っていたわけではないが、単発の録音やサンプリングを通じて、長く名前が残る形になったアーティストだ。
Loleatta Hollowayは、シカゴのゴスペルから出発し、1970年代のR&Bとディスコの現場で存在感を示したシンガーだ。ヒット曲そのものだけでなく、その歌声が後のダンス・ミュージックに引用され続けた点でも重要な人物として扱われている。2011年の死去後も、代表曲やサンプリングを通じて名前が語られている。