Vinyl Record Reviews
Ramsey Lewisは、1935年5月27日にアメリカ・イリノイ州シカゴで生まれたジャズ・ピアニスト/キーボーディストだ。2022年9月12日に、同じくシカゴで87歳で亡くなっている。ジャズを土台にしながら、ジャズ・ファンクやソウル・ジャズの要素を取り入れた演奏で知られている。
ラムゼイ・ルイスの名前を広く知らしめたのが、1965年5月にワシントンD.C.のナイトクラブ「ボヘミアン・カヴァーンズ」で録音されたインストゥルメンタル・カヴァー「The In Crowd」だ。同年6月にシングルとして発表され、10月9日にはビルボードHot 100で5位を記録している。
この曲は、ジャズの演奏をポピュラー音楽のリスナーにも届く形で広げた作品として扱われている。1966年にはグラミー賞の最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンス(小編成/ソロ)部門を受賞し、後にグラミー殿堂入りも果たした。
ルイスの音楽は、ジャズの演奏にソウルやファンクの感覚を重ねた点に特徴がある。ピアノやキーボードを軸に、リズムの強いグルーヴや親しみやすいメロディを前面に出すスタイルで、ジャズ・ファンク、ソウル・ジャズの文脈で語られることが多い。
「The In Crowd」のヒットは、その方向性をはっきり示した出来事として見られている。ジャズの演奏をクラブやラジオの場にそのまま持ち込み、一般のポップス聴取層にも届く形にした点が、彼の活動の大きなポイントになっている。
ラムゼイ・ルイスは生涯で3度グラミー賞を受賞している。また、NEAジャズマスターの称号も授与された。こうした受賞歴からも、演奏家としての実績だけでなく、ジャズ史の中での位置づけが明確な人物として扱われている。
演奏活動と並行して、後年はラジオ・パーソナリティとしても活動している。1997年から2009年まで、シカゴのWNUA-FMで平日朝の生ワイド番組を担当し、その仕事でR&R誌の1999年・2000年パーソナリティ・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
また、1990年開始のシンジケート・ラジオ番組「Legends of Jazz」のホストも務めている。これを土台にしたテレビ番組『Legends of Jazz with Ramsey Lewis』は2006年に公共放送で放送され、デイヴ・ブルーベック、チック・コリア、パット・メセニー、トニー・ベネットらが出演した。週刊ジャズ番組のネットワーク放送としては、40年ぶりの企画だったとされている。
ルイスは、シカゴで生まれ育ち、シカゴで亡くなっている。地元に根ざした活動を続けながら、ジャズをより広い聴衆に届けた人物として記録されている。演奏家としての活動、ラジオやテレビでの発信、その両方が彼のキャリアを形作っている。