Vinyl Record Reviews
Red Hot Chili Peppersは、1982年にアメリカ・ロサンゼルスで結成されたロック・バンドだ。ファンクとオルタナティブ・ロックを軸に、ベース、ギター、ドラムの絡みを前面に出した演奏で知られている。初期メンバーにはアンソニー・キーディス、フリーことマイケル・バルザリー、ジャック・アイアンズ、ヒレル・スロヴァクがいて、そこから現在まで長い活動を続けている。
結成のきっかけは、ロサンゼルスのフェアファックス高校で出会った4人だった。初期はファンク色の強いロックを鳴らしていて、ヒレル・スロヴァクが中心的なギタリストとしてバンドのサウンドを支えていた。スロヴァクは1988年にヘロインの過剰摂取で亡くなっており、この出来事はバンドに大きな影響を残した。
その後、18歳だったジョン・フルシアンテが加入し、1989年の『Mother's Milk』でレコーディングに参加する。続く1991年の『Blood Sugar Sex Magik』でバンドは大きく注目を集め、「Give It Away」「Suck My Kiss」「Breaking the Girl」などが広く知られるようになった。特に「Under the Bridge」は、薬物依存や孤独、ロサンゼルスへの思いを反映した曲として扱われている。
フルシアンテは人気の急拡大後に1992年に脱退するが、1998年に復帰して活動に戻る。その後もメンバー交代を挟みながら活動は続き、2019年からは再びフルシアンテが合流している。現在のコア・メンバーは、アンソニー・キーディス、フリー、チャド・スミス、ジョン・フルシアンテだ。
Red Hot Chili Peppersの特徴は、ファンク由来のリズム感を持ったロックにある。フリーのベースは前に出る場面が多く、単なる土台ではなくリフのように機能することが多い。そこにキーディスのボーカル、フルシアンテのギター、スミスのドラムが重なって、曲ごとに推進力のある展開を作っている。
スタイルとしては、Alternative RockとFunk Metalの両方にまたがる扱いが多い。速いテンポの曲もあれば、メロディを前に出した曲もあり、同じバンドの中で振れ幅がある。ライブでは演奏の勢いが強く、スタジオ音源とは違う印象を持つ人も多いはずだ。
長く続いているバンドだけに、メンバーの入れ替わりも多い。ギタリストはヒレル・スロヴァク、ジャック・シャーマン、アリク・マーシャル、デイヴ・ナヴァロ、ジョシュ・クリングホッファーなどが在籍してきた。ドラマーもジャック・アイアンズ、クリフ・マルティネスなどを経て、1988年からチャド・スミスが定着している。
特にフルシアンテの在籍期は、バンドの代表曲が多く生まれた時期として知られている。初期のファンク寄りの演奏感を保ちながら、メロディの強い楽曲へ広げていった流れは、この時期の作品で追いやすい。
バンドは、ファンクをロックの主流に近い場所へ持ち込んだグループとして語られることが多い。ベースを前面に出すアレンジ、ラップに近い語り口を含むボーカル、ギターのカッティングや歪みを組み合わせた演奏は、90年代以降のオルタナティブ・ロックやファンク・ロックの文脈で参照されている。
また、スロヴァクの死やフルシアンテの離脱と復帰の経緯も含めて、バンドの歴史そのものが作品に反映されている。楽曲ごとに個人の体験や都市ロサンゼルスとの関係が見える点も、このバンドを追う面白さになっている。
最新情報は公式サイトや各SNSで確認できる。ライブ情報、リリース情報、アーカイブ的な投稿まで追いやすいので、活動の現在地を知るには便利だ。