Vinyl Record Reviews
Santanaは、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコで結成されたラテン・ロック・バンドだ。ギタリストのCarlos Santanaを中心に、1966年にSantana Blues Bandとしてスタートし、1967年にSantanaへ改称した。1968年6月16日、サンフランシスコのFillmore WestでSantana名義として初の公演を行い、その翌年のWoodstock Festival出演で広く知られる存在になった。
1969年のWoodstock Festivalで披露した「Soul Sacrifice」の演奏は、Santanaを語るうえで外せない場面だ。40万人規模の観客の前で演奏されたこの曲は、技術面でも強い印象を残したとされ、バンドの名前を一気に広めるきっかけになった。Carlos Santana本人は、このときの演奏中にギターのネックが蛇のように見えたと語っている。
この時期のアルバムはColumbiaから発表され、初期3作は大きな反響を得た。ラテンのリズムとロックの編成を組み合わせたサウンドが、そのままバンドの基本形として定着していく。
Santanaの音楽は、RockとLatinを軸にしながら、Psychedelic Rock、Fusion、Hard Rockの要素を含んでいる。Carlos Santanaのギターを前面に出しつつ、パーカッションやラテン由来のリズムが強く入るのが特徴だ。単なるロック・バンドというより、打楽器とギターの掛け合いで曲を進める場面が多い。
1972年の『Caravanserai』は、バンドの方向性がロック中心から、よりジャズ寄りで実験的なものへ移った時期として知られている。その後も編成変更は多く、時期によってはポップ寄りの楽曲も増えるが、ラテンの要素は残り続けた。
Santanaは長い活動の中で、非常に多くのメンバーが関わってきた。Carlos Santanaを中心に、Gregg Rolie、Michael Shrieve、David Brown、Michael Carabello、Jose Chepito Areas、Raul Rekow、Karl Perazzo、Cindy Blackmanなど、時期ごとに重要な演奏者が参加している。初期の編成から近年のツアー・メンバーまで、名前の挙がるミュージシャンの幅が広いのもこのバンドの特徴だ。
1970年代前半にはメンバーの離脱もあり、そこからJourneyを結成する動きにもつながった。Santanaは固定メンバーのバンドというより、時代ごとに演奏陣を組み替えながら進んできたグループとして見たほうが分かりやすい。
1991年にColumbiaを離れた後、SantanaはPolydorから『Milagro』を発表し、その後はAristaと組んだ。ここで大きな成果を出したのが1999年の『Supernatural』だ。Rob Thomasを迎えた「Smooth」は世界的なヒットになり、グラミー賞ではRecord of the Year、Song of the Year、Best Pop Collaboration with Vocalsを受賞した。アルバム自体もAlbum of the Yearを獲得している。
2000年の授賞式ではSantanaが計8部門を受賞し、Carlos SantanaはAlbum of the Yearを受賞した初のヒスパニック系アーティストになった。バンドとしての商業的な成功と評価が、この時期に大きく重なった。
SantanaはこれまでにGrammy Awardsを8回、Latin Grammy Awardsを3回受賞している。1998年にはRock & Roll Hall of Fame入りも果たした。ここではCarlos Santanaのほか、Jose Chepito Areas、David Brown、Mike Carabello、Gregg Rolie、Michael Shrieveが選出されている。
2014年の『Corazón』では、Billboardの記録で1960年代から6つの दशकにわたってTop Tenアルバムを持つ数少ないアーティストのひとつになった。2018年以降はConcordと契約し、2019年にはEP『In Search Of The Mona Lisa』やアルバム『Africa Speaks』を発表している。
Santanaは、Woodstockでの初期の爆発力と、『Caravanserai』以降の実験性、そして『Supernatural』での再ブレイクという、かなりはっきりした流れで追いやすいバンドだ。ラテン・ロックという枠の中に収まりながら、時期によってはジャズ、ファンク、ハードロック、ポップの要素も取り込んでいる。
ライブ映像や公式サイト、YouTube公式チャンネルをたどると、Carlos Santanaのギターを軸にした演奏スタイルが長く続いていることが分かる。編成は変わっても、リズムの強さとギターのフレーズを中心に組み立てる基本は大きく崩れていない。
Santanaは、ラテンのリズムをロックの中心に置いたまま、長いキャリアの中で何度も形を変えてきたバンドだ。初期のWoodstock、70年代の実験的な展開、そして『Supernatural』での大きな成功まで、活動歴を追うだけでもかなり見どころが多い。