Wire

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Wire

Wireとは

Wireは、1976年10月にロンドンで結成されたイングランドのアート・パンク/ポストパンク・バンドだ。メンバーはブルース・ギルバート、コリン・ニューマン、グラハム・ルイス、ロバート・グレイを中心に活動を続けてきた。ジャンルとしてはロックに分類されるが、実際の音づくりはパンクの範囲に収まらず、ニューウェーブ、ポストパンクの側で語られることが多い。

結成から初期の動き

結成当初のWireは、当時のイギリス・パンク・シーンと強く結びついていた。1977年のデビュー・アルバム『Pink Flag』は、短い曲、簡潔な演奏、攻撃的なギターを軸にした作品で、後のバンドに大きな影響を残したとされる。初期のWireは、勢いだけで押し切るパンクではなく、曲の長さや展開をかなり絞り込んでいた。

その後の『Chairs Missing』(1978年)、『154』(1979年)では、ギター・エフェクトやシンセサイザーの使用が増え、曲構成もより複雑になっていく。初期3作の時点で、パンクの枠を広げる方向に進んでいたことが分かる。

活動の区切りと再始動

Wireは1981年から1985年まで録音活動を止め、その間にギルバートとルイスはDomeを始め、ニューマンはソロ活動を進めた。1986年から1991年にはMuteから作品を発表し、再びライブとリリースを行っている。1990年にグレイがバンドを離れた後は、短期間だけ別名義で活動した時期もあり、1992年には再び休止に入った。

1999年にWireは再始動し、この時期はグレイが本名で復帰した形だった。以後は自前のPinkflagレーベルを使って作品を出し、初期Harvest期の再発やコンピレーションの管理にも関わっている。2004年にはギルバートが脱退し、2010年にはマシュー・シムズがライヴ・ギタリストとして参加、その後スタジオ録音にも関わるようになった。

音楽的な特徴

Wireの音楽は、曲の構造をかなり意識して組み立てている点が特徴だ。初期は荒いパンク・サウンドが中心だが、すぐにリズムの切り方、ギターの配置、音の隙間の使い方に重点が移っていく。歌詞も分かりやすい説明型ではなく、断片的で意味を限定しない書き方が多い。

ステュワート・メイソンが、初期3作で「パンクだけでなくロック全体の音の境界を広げた」と評しているように、Wireは演奏の勢いだけでなく、音を削ることや配置を変えることでも存在感を出してきた。パンクの速さや荒さを残しつつ、構成面ではかなり整理された作りになっている。

影響を受けた側、そして与えた側

『Pink Flag』は、後世への影響が特に大きい作品として知られている。ヘンリー・ロリンズ、R.E.M.、Minor Threatらが同作収録曲をカヴァーしている。曲の短さと攻撃性は、Minor Threatをはじめとするハードコア・パンクの形成に関わったと見られている。

さらに90年代以降になると、My Bloody Valentine、Sonic Youth、Hüsker Dü、Radioheadなどのインディー/オルタナティヴ系バンドの文脈でもWireの名前が挙がる。歪んだギター、メロディの置き方、構成の組み方は、後続のバンドに少しずつ受け継がれていった。

90年代には、Elasticaの「Connection」がWireの「Three Girl Rhumba」と似ているとして訴訟に発展し、示談で終わった件もある。また「Line Up」「2:1」についても、「I Am The Fly」の影響が指摘されている。こうした出来事からも、Wireの曲作りが後の世代に直接参照されていたことが見えてくる。

今押さえておきたいポイント

  • 1976年にロンドンで結成されたイングランドのバンド
  • パンクから出発し、ポストパンクの重要バンドとして扱われている
  • 『Pink Flag』『Chairs Missing』『154』の初期3作が特に重要
  • 短い曲、削ぎ落とした構成、ギターの使い方が特徴
  • ハードコア・パンクや90年代以降のインディー・ロックに影響を与えた
  • 再始動後はPinkflagレーベルを軸に活動を続けている

関連情報

公式サイトや関連ページもあるので、作品の再発情報や近年の活動を追うならチェックしやすい。ライブ映像や音源も公開されている。

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