Orchestra Baobab - Pirates Choice (1983)
Orchestra Baobab 1983

Orchestra Baobab - Pirates Choice (1983)

Jazz Folk, World, & Country Afro-Cuban Afrobeat

Orchestra Baobab『Pirates Choice』について

Orchestra Baobabの『Pirates Choice』は、1983年にオリジナルが出た作品で、2015年にWorld Circuitから再発された盤が流通している。Orchestra Baobabは、セネガルを拠点に1970年に結成された多国籍バンドで、アフロ・キューバンの要素を土台にしながら、ウォロフのグリオ文化やマンダンガ系の伝統も取り込んだグループとして知られている。西アフリカのクラブ・バンドとして育ち、後年にヨーロッパで再評価が進んだ流れも、この作品の背景にある。

作品の位置づけ

『Pirates Choice』は、Orchestra Baobabの活動初期から中期にかけての流れを示す作品として捉えられる。バンドは1980年代にいったん解散し、その後2001年に再結成されているため、この時期の録音は、解散前のバンドの実像を伝える資料的な意味合いも持つ。World Circuitはキューバ音楽や西アフリカ音楽を多く扱うイギリスのレーベルで、この作品もその文脈で紹介されてきた盤になる。

音の特徴

このバンドの持ち味は、キューバ由来のリズム感と、西アフリカ側の旋律や歌の運びが、同じ曲の中で自然に共存しているところにある。アフロ・キューバンの要素が前に出ながら、ギターやホーンの絡みが細かく、歌の掛け合いも含めて、クラブ・バンドらしい機能性がある。アフロビートの名前も付されることがあるが、ファンク的な押し出しだけでなく、ダンス音楽としてのまとまりが先に立つ印象の作品群だ。

聴感としては、音数を増やして盛り上げるタイプというより、各楽器の役割分担がはっきりしていて、リズムの反復と旋律の往復で曲を進める作りに目がいく。バルネロ的な重さよりも、クラブで踊るための流れが保たれている点が、このバンドらしいところだと感じやすい。

代表曲について

『Pirates Choice』は、Orchestra Baobabの代表的な時期の録音として扱われることが多い。バンド全体のアンサンブルが魅力の中心にあるため、単独のヒット曲を前面に押し出すより、アルバム全体の流れで聴かれることが多い作品だ。メンバーにはNdiouga Dieng、Balla Sidibe、Rudy Gomis、Latfi Ben Geloune、Barthélemy Attisso、Issa Cissokoらの名が挙がっている。

同時代・周辺の文脈

同じく西アフリカでキューバ音楽の影響を吸収したグループとしては、マリやギニア、セネガル周辺のダンス・バンド群が比較対象に挙がりやすい。Orchestra Baobabの場合は、都市のクラブ・シーンで磨かれた演奏感と、セネガルのローカルな歌の感覚が結びついている点が特徴になる。後年のワールド・ミュージック再発掘の流れの中で、こうした録音が再び注目されたのも、この作品の文脈のひとつだ。

2015年盤について

2015年のWorld Circuit盤は、オリジナルの1983年盤とは年代の異なる再発盤にあたる。レーベルはWorld Circuit、カタログ番号はWCV063、UK/Europe/US向けの流通盤として扱われている。World Circuitはセネガル音楽やキューバ音楽の再紹介で実績のあるレーベルなので、この盤もそのアーカイブ的な役割の延長にある。

まとめ

『Pirates Choice』は、Orchestra Baobabのバンドとしての輪郭をよく伝える一枚で、アフロ・キューバンの流れを西アフリカの文脈に置き直した音楽として聴き取れる作品だ。1983年のオリジナルと、2015年のWorld Circuit再発盤という時間差も含めて、バンドの再評価の流れを確認できるタイトルになっている。

トラックリスト

  1. A1 Utru Horas 8:39
  2. A2 Coumba 7:42
  3. A3 Ledi Ndieme M'bodj 8:54
  4. B1 Werente Serigne 6:44
  5. B2 Ray M'bele 6:57
  6. B3 Soldadi 8:03
  7. C1 Ngalam 9:31
  8. C2 Toumaranke 6:58
  9. C3 Foire Internationale 7:41
  10. D1 La Rebellion 7:54
  11. D2 Ndiaga Niaw 7:42
  12. D3 Balla Daffe 7:18

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