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Cymandeは、1971年にロンドンで結成されたバンドだ。ベーシストのSteve ScipioとギタリストのPatrick Pattersonを中心に、ガイアナ、ジャマイカ、セントビンセントなどカリブ海地域にルーツを持つメンバーで構成された。
バンド名のCymandeは、カリプソの言葉で「鳩」を意味し、平和や愛を表すものとして選ばれたとされている。活動初期から、ファンク、ソウル、レゲエ、アフリカン・リズム、カリプソ、ジャズを混ぜた独自のサウンドを展開し、自分たちの音楽を「Nyah-Rock」と呼んでいた。
Cymandeは、1970年代前半にアメリカで先に評価を集めた。イギリス本国よりもアメリカでの反応が強かったという点は、このバンドの歴史を語るうえで外せない。
活動期間中は1975年までレコーディングとライブを続け、その後いったん活動を停止した。残したアルバムは3枚で、当時の作品群が後年になって再び注目されることになる。
Cymandeの音楽は、ファンクとソウルを土台にしながら、レゲエやアフリカン・リズム、ジャズの要素を組み合わせたものとして整理できる。演奏面では、ベースやギターの反復、ブレイクに使いやすいリズム、打楽器的な推進力が目立つ。
代表曲としてよく挙げられる「Bra」をはじめ、彼らの楽曲は初期ヒップホップのDJたちの間で使われやすく、ループやサンプリングの素材としても扱われてきた。こうした使われ方が、後の再評価につながっている。
Cymandeの音楽は、1980年代以降にヒップホップの文脈で広く参照されるようになった。Kool Herc、DJ Jazzy Jay、Grandmaster Flashといった初期ヒップホップの重要人物たちが彼らの音楽を支持し、その後も多くのアーティストが楽曲をサンプリングしている。
ウェブ検索で確認できる範囲でも、Sugarhill Gang、Gang Starr、De La Soul、Fugeesなどの名前が挙がっている。ファンクとヒップホップの接点を考えるうえで、Cymandeの楽曲がひとつの参照点になっているのは確かだ。
Cymandeは2010年前後からオリジナルメンバーを中心に再結成し、ライブ活動を続けている。長い活動休止を経ての再始動だが、過去の作品がヒップホップ経由で広く知られたこともあり、再評価の流れの中で現在の活動が見られている。
2022年には、彼らの歩みとヒップホップへの影響を扱ったドキュメンタリー映画『Getting It Back: The Story of Cymande』も公開された。Mark RonsonやDe La SoulのDJ Maseoら、影響を受けた側のアーティストが証言している。
公開されているメンバー情報には、Adrian Reid、Michael "Bami" Rose、Patrick Patterson、Jimmy Lindsay、Derek Gibbs、Pablo Gonsales、Ray King、Steve Scipio、Sam Kelly、Peter Serreo、Joey Dee、George Kellyなどが含まれている。