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Japanは、1974年にロンドン南部のCatfordで結成されたニュー・ウェイヴ/アート・ロック・バンドだ。中心メンバーはDavid Sylvian、Steve Jansen、Richard Barbieri、Mick Karnで、のちにギタリストのRob Deanが加わった。バンド名の「Japan」は、Sylvianが仮の名前として付けたものがそのまま定着したとされる。
結成当初のJapanは、まだパンクが強い時代のイギリスでは目立つ存在ではなかった。一方で、1977年にHansa Records主催のタレント・コンテストでThe Cureに次ぐ準優勝となり、Hansa-Ariolaと契約してデビューにつながった。活動初期は英国本土よりも日本で先に注目を集めたという流れがある。
この時期の編成は、David Sylvianがボーカル、Steve Jansenがドラム、Richard Barbieriがキーボード、Mick Karnがサックス/ベースという形で、そこにRob Deanのギターが加わった。後のJapanの音を決める要素は、この時点でかなり揃っていた。
Japanの音楽は、Electronic、Rock、Popの要素をまたぎながら、Art Rock、New Wave、Synth-pop、Post-Punkの文脈で語られることが多い。シンセサイザーを前に出した編成に、Mick Karnのフレットレス・ベースやサックス、Richard Barbieriの鍵盤、Steve Jansenのドラムが重なり、David Sylvianの歌が乗る構成が基本だ。
特に後期になるほど、シンセの使い方とリズムの組み方が整理され、楽曲の輪郭がはっきりしていく。初期はポストパンク寄りの緊張感があり、後期はより洗練されたサウンドに寄っていく流れが見える。
3枚のアルバムをHansa-Ariolaから出したあと、Japanは1980年にVirgin Recordsへ移籍した。ここでバンドの状況は大きく変わる。ちょうどNew Romanticムーブメントが広がっていた時期で、Japanの中性的なビジュアルとシンセ主体の音作りがその流れと重なり、イギリスでも人気が上がっていった。
この時期にはUKチャートでトップ20入りするシングルも出ている。アルバムでは『Gentlemen Take Polaroids』(1980年)と『Tin Drum』(1981年)がよく知られていて、どちらも評価を受けた。
ただし、David Sylvian本人はNew Romanticのムーブメントと距離を置く姿勢を示していたとされる。バンドの見た目や時代性が注目される一方で、本人たちの立ち位置は少し違っていた。
Rob Deanは『Gentlemen Take Polaroids』の後に脱退したが、その後も1回のツアーまではバンドと行動をともにした。バンド内ではMick KarnとDavid Sylvianの間の対立が進み、人気が高まっていた時期に関係が悪化したとされる。
Japanは1982年12月に解散した。活動期間は長くないが、アルバムごとに音の方向を変えながら、ニュー・ウェイヴの中でも独自の位置を作っていた。
解散後は、各メンバーがソロ活動や共同作業に進んだ。1989年には4人が再集結し、1991年には「Rain Tree Crow」名義でアルバムを発表している。この再始動はJapan名義ではなかったが、主要メンバーが再び同じ場所に集まった動きとして知られている。
Mick Karnは2011年1月に癌で死去している。David Sylvian、Steve Jansen、Richard Barbieriは、その後もそれぞれの活動を続けた。
Japanは、時代の流れに乗ったバンドとして見られがちだが、実際には、ポストパンクからニュー・ウェイヴ、シンセ・ポップへと移る過程で、かなり個性の強い音を残したグループだ。活動期間は短いが、David Sylvian、Mick Karn、Steve Jansen、Richard Barbieri、Rob Deanの組み合わせが作った作品は、今でもバンドの代表例として参照され続けている。