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Renaissanceは、1969年にロンドンで結成されたロック・バンドだ。元The YardbirdsのKeith RelfとJim McCartyが、ロック、フォーク、クラシック音楽を組み合わせた新しい音楽を目指して立ち上げたのが始まりになる。初期メンバーにはLouis Cennamo、John Hawken、Jane Relfが加わり、最初のアルバム『Renaissance』と、続く『Illusion』の大半をこの編成で制作した。
その後はメンバー交代が続き、Michael Dunfordが『Illusion』から参加したあと、1971年にはAnnie Haslamが加入する。1973年ごろには、Haslam、Dunford、John Tout、Jon Camp、Terry Sullivanの編成が安定し、この時期の作品群がバンドの代表的な時代として扱われることが多い。
この編成は、1970年代を通して比較的成功したアルバムをいくつか残している。1978年のアルバム『A Song for All Seasons』からは、イギリスでトップ10入りしたシングル「Northern Lights」が出ている。
Renaissanceの音楽は、Psychedelic Rock、Prog Rock、Symphonic Rockに分類されることが多い。特に70年代中期以降は、アコースティック楽器の響きとオーケストラを前面に出した作りが目立つ。シンフォニック・ロックの中でも、電子音や技巧的な変拍子だけに寄らず、実際のオーケストラを使って構成を組み立てている点が特徴として挙げられる。
代表作としてよく挙げられるのが1975年の『Scheherazade and Other Stories』だ。約24分の組曲「Song of Scheherazade」を収録し、ロンドン交響楽団を起用して制作された。この作品は、バンドのシンフォニック・ロック志向を示す一枚として扱われている。
1975年6月には、「Song of Scheherazade」をニューヨーク・フィルハーモニックとコーラス隊とともに演奏する形で、カーネギー・ホールで3夜連続のソールドアウト公演を行った。この公演は1976年にライブ盤『Live at Carnegie Hall』として発売され、バンドの重要な記録として知られている。
スタジオ作品だけでなく、こうした大規模なライブ活動もRenaissanceの活動歴を語るうえで外せない部分だ。オーケストラや合唱を取り入れた演奏形態は、当時のロック・バンドの中でもかなりはっきりした個性を持っていた。
Renaissanceを語るとき、Annie Haslamのボーカルは外しにくい。彼女は5オクターブに及ぶ声域を持つとされ、1970年代のシンフォニック・ロック・シーンを代表する歌い手の一人として知られている。バンドの音楽がオーケストラやアコースティックな編成と結びついたとき、その中心にあるのがHaslamの歌声だった。
1980年にはSullivanとToutが脱退し、Haslam、Dunford、Campを軸に編成が続く。その後の80年代前半に出た『Camera Camera』や『Time-Line』は、ファンや批評家の受け止め方があまり良くなかったとされる。バンドは1987年に一度解散した。
ただし、その後も再編は続いた。1990年代にはMichael DunfordとAnnie Haslamが別編成で名前を動かし、2001年にはHaslam、Dunford、Tout、Sullivanが再集結してスタジオ盤『Tusco Ways』を発表している。2002年にはライヴ盤も出ている。
2009年には結成40周年記念ツアーのために再び編成され、Rave Tesar、David J. Keyes、Tom Brislin、Frank Paganoらが加わった。2011年ツアーのライブCD/DVDもリリースされ、2013年には12年ぶりのスタジオ・アルバム『Grandine il vento』が出た。これがMichael Dunfordを含む最後の録音作となり、彼は2012年11月に亡くなっている。
Renaissanceを初めて追うなら、『Scheherazade and Other Stories』と『Live at Carnegie Hall』は外しにくい。前者では組曲形式の長尺曲とオーケストラの使い方、後者ではカーネギー・ホールでの実演がまとまっている。70年代のシンフォニック・ロックを、アコースティック寄りの編成で聴きたい人には入り口になりやすいバンドだ。