Prince And The Revolution - Purple Rain (1984)
Prince And The Revolution 1984

Prince And The Revolution - Purple Rain (1984)

Rock Pop Funk / Soul Stage & Screen Pop Rock Funk Soundtrack Minneapolis Sound

Prince And The Revolution / Purple Rain(1984, US盤)

Prince And The Revolution 名義で1984年に登場した『Purple Rain』は、プリンスのディスコグラフィーの中でも特に大きな位置を占める作品だ。映画『Purple Rain』と強く結びついたアルバムでありながら、単なるサウンドトラックにとどまらず、Prince と The Revolution のバンドとしてのまとまりを前面に出した作品として受け止められている。Rock、Funk / Soul、Pop、Stage & Screen という複数の要素が同居していて、当時の主流ポップスの枠を押し広げた一枚という印象が強い。

作品の位置づけ

本作は Prince にとって商業面でも表現面でも転機になったアルバムとして知られる。前作までの流れを受けつつ、ここではバンド編成の推進力がよりはっきりしていて、Wendy Melvoin や Lisa Coleman、Brownmark、Matt Fink ら The Revolution の存在が音の輪郭を支えている。プリンス個人の作家性に加えて、演奏の一体感が作品全体を引き締めている点が特徴だ。

制作は映画撮影と並行して進められたとされ、音楽と映像がほぼ同じ熱量で結びついている。アルバム単体で聴いても成立する一方で、映画の文脈を知ると曲順や展開の意味がより見えやすい。1984年の作品として、当時のR&B、ロック、ポップの境界をまたぐ代表例のひとつになったと言えそうだ。

収録曲と代表曲

『Purple Rain』を語るうえで外せないのは、やはり表題曲「Purple Rain」だろう。長尺の構成で、ギター、コーラス、鍵盤が積み重なっていく流れが印象的で、映画のクライマックスを支える役割も担っている。スタジオ録音でありながら、ライブの高揚感に近い空気を持っているのがこの曲の強さだ。

さらに「When Doves Cry」や「Let’s Go Crazy」もヒット曲として知られ、アルバム全体の認知を押し上げた。前者はベースをあえて抜いた構成が話題になり、後者は冒頭から切り替えの速い展開で作品の勢いを決定づける。いずれもプリンスの楽曲構成の巧さがはっきり出ている曲で、ラジオヒットとアルバムの流れがきれいに噛み合っている。

そのほか「Darling Nikki」や「Computer Blue」も重要だ。とくに『Purple Rain』のクレジットでは「Computer Blue」に John L. Nelson の作詞作曲クレジットが含まれている点が確認できる。作品細部にまで目を通すと、初期盤ならではの情報差も見えてくる。

US初回盤の見どころ

このUS盤は Warner Bros. Records の25110-1で、1984年のオリジナル・リリース。初期プレスの資料としては、ジャケット、スリーブ、ラベル、ランアウトの各所に特徴がある。シュリンクのステッカーには映画との結びつきや、限定ポスター封入の案内が見られる。カバーには「Music From The Motion Picture Purple Rain Starring Prince」とあり、映画プロジェクトとしての性格が明確だ。

ダストスリーブには紫文字のデザインが使われ、裏面のクレジットには「Darling Nikki was recorded at a place very close 2 where u live」という一文も入っている。こうした細部は、当時のプリンス作品らしい遊び心と、制作現場の距離感を感じさせる部分だ。ラベルは1-25110表記で、1984年のWarner Bros.盤としての仕様になっている。

また、ランアウトには Sheffield Lab Matrix 製のメタルパーツを示す「SLM △」の刻印が確認できることがある。US盤の初回流通を追ううえでは、こうした製造情報も重要な手がかりになる。

当時の文脈と評価

1984年という時期を考えると、『Purple Rain』はロック、R&B、ポップの各市場を同時に横断した作品だった。マイケル・ジャクソンの『Thriller』が巨大な成功を収めた後の時代で、プリンスは別の角度から同時代のポップ・ミュージックを更新していった。ファンクの骨格を保ちながら、ギターの前面化やシンセの使い方で独自の都市的なサウンドを作り上げた点が大きい。

のちのミネアポリス・サウンドの代表作としても扱われ、後続のR&B、ポップ、ロックのアーティストに広く影響を与えた作品と見なされている。映画、アルバム、シングルが一体になってヒットした例としても重要で、同時代の作品の中でも特に記憶されやすい一枚だ。

まとめ

『Purple Rain』は、Prince And The Revolution の名前が示す通り、プリンス個人の才気とバンドの機能が交差したアルバムだ。ヒット曲の強さ、映画との連動、そしてアルバムとしての完成度が同じ方向を向いている。USオリジナル盤は、その時代の空気をそのまま閉じ込めた資料としても価値が高い。1984年のポップ・ミュージックを語るうえで、外しにくい基準点のひとつと言える作品である。

トラックリスト

  1. A1 Let's Go Crazy 4:39
  2. A2 Take Me With U 3:54
  3. A3 The Beautiful Ones 5:15
  4. A4 Computer Blue 3:59
  5. A5 Darling Nikki 4:15
  6. B1 When Doves Cry 5:52
  7. B2 I Would Die 4 U 2:51
  8. B3 Baby I'm A Star 4:20
  9. B4 Purple Rain 8:45

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